Run to Infinity

by Yota Nakamura /// 中村洋太の挑戦と発信のブログ

「海の京都」伊根の舟屋を目指して。春の自転車旅「ツール・ド・天橋立」

      2017/05/29

GWの最初の三連休は、直前まで何も予定が入らず、この際どこかへひとり旅をしようと決めた。でもどこへ行こう。

そんなとき思い出したのが、「海の京都」だった。

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京都というと清水寺に金閣寺に、という京都駅周辺のイメージしかなかったが、地図で見ると京都府はとても大きく、北は海に面している。

舞鶴、天橋立、そして丹後半島と海沿いの京都も見どころは多く、近年観光協会はこのエリアを「海の京都」と銘打って大きく宣伝している。もうひとつの京都。おもしろそうだ、と思った。偶然、丹後半島におもしろい町があることも雑誌で知った。そこにも行ってみたい。

スタート地点はどこにしようか、と考えたときに、福井県が思い浮かんだのは、ぼくが唯一訪れたことのない県だったからだ。これで47都道府県を制覇できる。

米原までは新幹線、そこから特急 に乗り換え、敦賀へ。2泊3日の、「海の京都」を巡る自転車旅が始まった。

まp

STAGE 1
敦賀から小浜へ

ツール・ド・天橋立
第1ステージ
敦賀(福井県)~小浜(福井県)
60km


敦賀に到着。初めての福井県。

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これでようやく、47都道府県を制覇した。安倍総理も訪れた「千束そば」で十割おろしそばを食し、旅の安全を氣比神宮で祈願した。

とにかく風が強く、ビックリした。そして晴れているのに、気温が低い。薄着しか持ってこなかったから、寒さにやられて風邪を引いた。

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三方五湖を横目に西へ走り、山を越えて日本海へ。日本海の美しさは格別で、途中で目に入った棚田もまた見事だった。

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夕方、小浜に着いた。

小浜は、古くは大陸文化を受け入れる玄関口となっていた。江戸時代には、日本海側から京への物資を運ぶための中継地点として栄えた。

城下町は東組、中組、西組の3つに分かれていたが、このうち西組には古い町家が多く残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。

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名物の焼き鯖と若狭湾の海の幸を堪能し、宿に帰る途中、どこからか和太鼓の音が聞こえてきた。音に誘われ、ふらふらと彷徨っていると、倉庫の前に人だかりができていた。そこで、町内の人々が代わりばんこに和太鼓を練習していた。こういうのは風情がある。しばらく聴き惚れた。

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夜は気温8℃。予想外の寒さに仰天した。油断して薄い上着一枚しか持ってこなかったから、焦って服屋を探すも、全部閉店。宿のおばちゃんに助けを求めたら、いらなくなったご主人のジャージをくれた!

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咳が止まらず熱っぽいので、21時に就寝。翌日が心配だけど、なんとかなると信じて。

STAGE 2
天橋立、伊根の舟屋へ 

ツール・ド・天橋立
第2ステージ
小浜(福井県)~天橋立~伊根町(京都府)
78km


最初に訪れたのは、赤レンガと潮風の港町、舞鶴。海軍といい、カレーといい、この町は横須賀にそっくりだ。

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海沿いに走り、天橋立を目指したのだが、途中の海の美しさには目を奪われた。こういうところを発見できるのが、自転車旅の楽しさだとあらためて認識した。

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日本三景のひとつ、天橋立をサイクリングで渡った。松林と砂浜があり、風情があった。

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渡った先で、リフトに乗って、天橋立を一望。リフトは下りが最高。

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そして丹後半島の伊根にあるのは、世界的にも珍しい、舟屋の家並みが続く景観。どうしてもここへ行きたかった。

しかし思い立ったのは、つい5日前のこと。ゴールデンウィークのため、既に宿はほとんどいっぱいだった。最後の手段ということで、2日前に、会社から伊根観光協会に電話をした。

「伊根のツアーを企画したいと思って視察に行くのですが、宿はどこもいっぱいですよね~」

「そしたらこちらで探しますので、ちょっとお待ちください」

数時間後、再び電話が。

「宿、ひとつだけ空きがありましたので押さえました」

「本当ですか!?ありがとうございます!」

「お車ですか?」

「自転車です」

「え?」

「福井から自転車で伺います」

「たまげましたな~」

「それと、もうひとつお願いがありまして。伊根の魅力を伝えるためにも、ぜひともガイドさんの説明を受けたいのですが、これも埋まっちゃってますよね…?」

「ガイドはもう埋まってますが、ツアーの団体さんが夕方いらっしゃるので、そのグループに後ろからくっついて説明聞いたらどうでしょう。添乗員さんにはこちらから話しておきます」

「ありがとうございます!」

かくして、ぼくは伊根を満喫することができた。クラブツーリズムさんのツアーに便乗。他社の添乗員さんの仕事ぶりを見学できたのも貴重だった。

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ガイドを務めた地元のおばちゃんは親切な方で、説明を終えたあとに、

「やっぱり、舟屋は海からも眺めた方がいいですよね?」と聞くと、

「そりゃそうよ~。あっ、あそこに海上タクシー止まってるから、乗せてもらい!知り合いの船だから!◯◯さん、この方乗せてあげて~!旅行会社の方だから!」

ということで、漁師さんの船に乗せていただき、独特の景観を楽しむことができた。江戸時代末期から続く舟屋は、漁師が家からそのまま漁へ行けるように、と造られたもの。

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この町に魚屋はない。毎朝バケツを持って魚を買いに行く。だから自分でさばけないと伊根では生活できない、とガイドさんは言っていた。

手配してくださった宿も、素晴らしかった。一日4組限定の宿で、お風呂は温泉だし、何よりも食事がすごい。カワハギのお造りが。

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食べ切れなかった。山菜は全部女将さんが今日取ってきたもの。女将さんは多才で、部屋の掛け軸も、フロントの絵も、自分で描いたのだそう。

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STAGE 3
朝日を浴びる棚田の絶景

ツール・ド・天橋立
第3ステージ
伊根町(京都府)~網野(京都府)
60km


昨晩、宿に飾ってあった、棚田の写真に驚いた。

「女将さん、この棚田、どこにあるんですか?」

「車で10分くらい行ったところだよ。地元だからなんてことない景色だけど、観光客の方は喜ぶみたいね」

「行き方教えてください!朝日を見てきます!」

早朝4時起き。暗闇の中を走り、朝日を待った。

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日本海から浮かぶ朝日が、棚田に反射した。ひとり感動する朝だった。

「お腹が空いたら食べてね」

出発前、女将さんがおにぎりを渡してくれた。こういう心配りが嬉しい。

見るべきものは見たので、今日は純粋にサイクリングを楽しんだ。海沿いの道は通行止めになっていたので、仕方なく峠越え。ひたすら続く登り坂に、身体の記憶がうずく。キツいけど、嫌いじゃない。このキツさが自分の原点だったはずだからだ。

諦めずに山を越えた。そして一気に下り、再び日本海が開けた。

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網野駅に到着。京都丹後鉄道に乗り、京都へ。水戸岡さんがデザインした「丹後の海」という車両で、鉄道ファンにはたまらなそうな電車だった。

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京都から新幹線に乗り、夜、無事帰宅。2泊3日の自転車旅、「海の京都」の魅力にふれた。

では、また次回の自転車旅で!

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