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by Yota Nakamura /// 「自転車で世界を旅する元添乗員ライター」中村洋太の挑戦と情報発信のブログ

全ての人に勧めたい、「書く技術」を伝える名著『20歳の自分に受けさせたい文章講義』

      2017/09/29

2013年の秋、代官山の蔦屋書店で、『20歳の自分に受けさせたい文章講義』という本をたまたま手に取った。

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ぼくの職業は、フリーランスのライターである。22歳の頃にハッキリと、「将来は書く仕事をしたい」と思って、それ以来7年間、ブログや雑誌やメディアで書き続けてきた。

しかし、これまで文章術に関する本は、ほとんど読んだことがない。正確に言えば、「最後まで読めた試しがない」。

いくつか手に取ったことはあるのだが、なんだか退屈で、説教くさくて、「おもしろい」と思ったことがなかった。それよりも、司馬遼太郎や村上春樹の小説を読みながら、「この書き出しかっこいいな〜」とか、「なんでこんな比喩が思いつくんだろう・・・」とか、書き手の目線で作品を味わっていた方が、よっぽど書き方の勉強になった気がする。

良い文章には、良いリズムがある。読んでいて、とにかく心地良い。

そう思っていたから、「文章はリズムで決まる」と明言した前述の本が、ぼくは気になった。

著者の古賀史健さんは、24歳でフリーになって以来、数多くの書籍のライティングを担当されてきた大ベテラン。ご自身の経験から学んできた「書く技術」を、この本にたっぷりと詰め込んでくださった。

とにかく読みやすく、わかりやすく、おもしろい。そして、ためになる。

「書くことは、頭の中のグルグルを『翻訳』すること」

「美文より正文を」

「人は『眼』で文章を読んでいる」

「文章の面白さは、『構成』から生まれる」

「文章の秘訣は、自分事にさせること」

「人は『正しさ』だけでは動かない」

「『ムダな回り道』が読者の納得を生む」

などなど。挙げればキリがないが、これらのビシッとした簡潔な言葉に、とてもスッキリした。

ぼくもライターとして、同様のことを漠然と感じながら書いてはいたけれど、誰かに「書く技術」として伝えることはできなかった。ぼくにとって「感覚」だったものを、ここまで的確に言語化された人物には初めて出会った。

試し読みのつもりが、気付いたら全部読んでしまっていた。これは書くことに携わる全ての人に勧めたい名著だ。とくに、「文章を書くのが苦手」と感じている人におすすめしたい。巷に溢れる文章術の本とは、一線を画している。

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)
古賀 史健
講談社
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どうして4年前に読んだ本を、今になって紹介しているかというと、また無性にこの本が読みたくなって、先日買ってしまったからだ。そして、昨日一気に再読して、やっぱり素晴らしい本だと思った。

ちなみに、ぼくがこの本に出会ってから少し後、『嫌われる勇気』という本が出版され、古賀さんは一躍、多くの人に知されるライターとなった。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎 古賀 史健
ダイヤモンド社
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