Run to Infinity

by Yota Nakamura /// 「自転車で世界を旅する元添乗員ライター」中村洋太の挑戦と情報発信のブログ

【「環島」完全マニュアル】日本人サイクリストに台湾一周自転車旅を勧める10の理由(自転車レンタルやSIMカード、費用、鉄道利用まで)

      2017/11/24

台湾を一周することを「環島」(ホワンタオ)と呼びます。台湾では2000年以降、自転車での「環島」がブームになっており、学生から大人まで、多くの人がチャレンジしています。

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今回(2017年11月5日〜18日)、2週間かけて自転車で台湾を一周しました。ぼくにとって海外15カ国目となる自転車旅でしたが、台湾一周の旅は、海外自転車旅が初めての方にも強くお勧めできると感じましたその理由や注意点、得られたノウハウなどポイントがたくさんありますで、伝えられる限りの情報をここでシェアしていきます。

台湾一周の自転車旅(環島)をお勧めする10の理由

10日前後で一周できる

ぼくは数カ所で連泊もしながら2週間かけて走りましたが、総距離は約1000kmほどなので、走り慣れている方であれば10日前後で一周できます。

台湾交通部観光局が発行する「台湾一周サイクリングガイド」のモデルコースでは、9日間で一周する行程になっています。

また、後述するように鉄道利用を組み合わせれば、一週間程度の滞在でも十分に楽しめます。一周することにこだわらなければ、台北から高雄まで5日かけて走り、帰りは電車で一気に台北へ、というコースも悪くないでしょう。

とにかく親切な人が多い

これは実際に旅をしたらすぐに感じられると思いますが、台湾の方は本当に親切な方が多いです。

空港から台北市内に向かう電車内で、隣に座っていたおばちゃんに話しかけられ、色々と教えてもらった後に「私は明日休みだから、何か困ったことがあれば遠慮なく連絡してね!」とLINEを交換しました。

そういうことが、台湾では当然のように起きます。

親日国で、日本語を話せる人も多い

台湾の日本統治時代は1895年から1945年まで、50年間続きました。そのため、現在の80歳以上の台湾人は、未だに日本語を流暢に話せる場合が多いです。ぼくも旅行中、何度かおじいさんに日本語で話しかけられました。

また、台湾は親日国で、日本人に対して好印象を持っています。日本語を学ぶ学生も多いので、若い子でも日本語を話せる場合があります。観光地などでは大抵日本語を話せるスタッフがいます。

高雄では日本語を学ぶ高校生たちとも交流をしました。(詳細はこちら

漢字を読めることが役立つ

中国語がわからなくても、漢字を知っているだけで、なんとなくお店の想像がつきます。飲食店であれば、鶏肉を出すお店なら大抵「鶏」か「雞」の文字が入っていますし、「魚」や「牛」も同様です。ちなみに豚肉は台湾では「猪」と書きます。

「早餐」と書いてあれば、それは朝ごはん専門店。サンドイッチなどを売っているお店が多かったです。

「素食」はベジタリアン料理店

「自助餐」はセルフで自分の好きなお惣菜を取れるお店。オリジン弁当のようなイメージです(そんなに小綺麗ではないですが笑)。

また、中国語しか通じない人でも、漢字を書いて見せればなんとなく意思疎通はできます。それも楽しいコミュニケーションの機会になるでしょう。

自転車道が整備されている

世界的自転車メーカー「GIANT」は台湾生まれ。ロードバイク乗りは多く、自転車専用道もきちんと整備されています。とくに「環島」をやるのであれば、常に道路に表示が出るので、迷う心配はありません。

 

この「環島1」というマークを辿っていけば大丈夫です。

極端に険しい山道がない

今回走ったコースでは、峠越えの日が2度ありました。車城から台東に抜ける日と、礁渓から台北に抜ける日です。

しかしいずれも、箱根ほどの山ではありません。標高は500mほどで、急勾配でもないので、軽いギアでゆっくり漕ぎ続ければ、心配なく登れるでしょう。

現地で簡単に自転車をレンタルできる

ヨーロッパやアメリカを走った際は、自分の自転車を持っていきました。しかし、輸送費が高い。航空会社によっても異なりますが、たとえばJALでアメリカへ運んだときは、往復4万円でした。さらに梱包する手間や、自宅から空港までの運送費のことも考えたら、現地で安い自転車を買ってしまった方がいいのではないかと思うほどです。

今回は、現地で自転車をレンタルしました。台北市内にはGIANTの正規店がいくつかあり、そこで環島用の自転車を借りられます。

GIANT 環島用レンタル自転車のページ

ただし、前もってメールなどで予約しておくことが必要です。少なくとも一週間以内に。

ぼくは出発2日前にお店に飛び込んで「自転車貸してください」と言ったので、「すぐ貸し出せる自転車はないよ」とあっさり断られてしまいました。ダメな例なので真似しないでください。

しかし、幸運なことに自転車を借りられる場所がありました。お店の方も非常に丁寧に対応してくださったので、こちらのお店を推薦します。

96自轉車 大稻埕店

一日800元(約3000円/ 1元=3.8円で計算)で借りられるハズです。10日間なら約3万円。でも交渉次第では少し割引してくれるかもしれません。ただし、上のFacebookページからメッセージを送るなど、必ず事前に予約してください。

もし実際に行かれるようでしたら、店員の黄さん(写真右の方)にぼくの名前や写真を見せれば何かサービスしてくれるかもしれません。「ぼくのブログを見て日本のお客さんがやってきたら、親切にしてあげてください」と伝えておきました。

物価が安い

食べ物も宿もタクシーも安い!

ローカルな人が多いお店で食べるのが嫌でなければ、食費はかなり安く済ませられます。といっても、田舎へ行けばローカルなお店がほとんどですがね(笑)

宿代も後述する方法で検索・予約すれば、大抵は一泊2000円以内に抑えられます。タクシーも初乗り280円くらいなので、安いです。

ぼくは3週間旅行して、自転車レンタル代も含めて11万円で収まりました。疲れたので何度かマッサージへも行きましたが、それでもこの費用です。

食事がおいしい(日本人の口に合う)

台湾は美食の国です。口に合わないものもあるかもしれませんが、おいしいものが多いです。ぼくは鶏肉が苦手なので、「台湾の鶏はおいしいのに、もったいない」と色んな方から言われました。

大きな街へ行けば夜市がありますし、そこには様々な料理を安く食べられます。食事で困ったことはありませんでした。コンビニもあらゆるところにあるので助かります。

鉄道にそのまま自転車を載せられる

日本では鉄道に自転車を載せる場合、輪行袋に入れる必要がありますが、台湾の一部列車は、自転車をそのまま載せることができるので非常に楽です。

また、東海岸の花蓮から北の海岸線は、自転車で走るには危険な道で、2017年9月に日本人がひとり亡くなっています。走行中に落石が直撃したようです。雨が降った後はとくに危険です。

海岸沿いは道幅が狭く大型トラックも多いため、「台湾一周サイクリングガイド」を発行する交通部観光局も、この区間の走行を推奨していません。代わりに、鉄道の利用を勧めています。

この区間以外でも、もちろん鉄道を利用することができます。力量やスケジュールに合わせて、鉄道をうまく使いながら台湾を旅することをオススメします。

自転車を載せられる鉄道の検索方法

自転車をそのまま載せられる鉄道の検索方法をお伝えします。

こちらのサイトを開いてください。

兩鐵環保列車

●自行車種類→「非攜車袋自行車」を選択

●起程站→乗る駅を選択

●到達站→降りる駅を選択

●日付と時間を選択

これで検索すると、該当する列車が出てきます。

ただし、備註のところに、黒い四角で囲ってある電車「兩鐵環保運送班次」が、そのまま乗れる電車です。

少し余裕を持って鉄道駅へ行き、切符売り場で希望の鉄道を伝えます。そうすると、自転車の料金は子ども料金(大人の半額)として扱ってくれます。

ちなみに、花蓮から蘇澳新駅までは確か200元弱だったので、800円もしません。移動距離の割に安いです。

車内はこんな感じでした。自転車専用の車両もあるようですが、普通の車両の場合もあります。混んでいたら、他の乗客の邪魔にならないように自転車を置きましょう。

自転車旅の行程

ぼくは少しゆとりを持って、14日間かけて台湾を一周しました。(クリックしていただけると、各ページに飛べます!実際に走った距離も出てきます)

1日目:台北〜新竹
2日目:新竹〜台中
3日目:台中〜嘉義
4日目:嘉義〜台南
5日目:台南STAY
6日目:台南〜高雄
7日目:高雄STAY
8日目:高雄〜車城
9日目:車城〜台東
10日目:台東〜玉里
11日目:玉里〜花蓮
12日目:花蓮〜宜蘭
13日目:宜蘭〜礁渓
14日目:礁渓〜台北

台湾到着から旅が始まるまでの課程もブログに記してあります。ご参考までに。

【自転車旅(環島)】「ツール・ド・台湾」実現までの道のり(1)
【自転車旅(環島)】「ツール・ド・台湾」実現までの道のり(2)
【自転車旅(環島)】「ツール・ド・台湾」実現までの道のり(3)

また、交通部観光局が発行している「台湾一周サイクリングガイド」というハンドブックも事前に手に入れられたら便利です。

こちらのサイトで閲覧・ダウンロードが可能です(無料)

台湾交通部観光局 電子書籍

東京近郊の方なら、新橋の「台湾観光協会 東京事務所」に行けば、ハンドブックが手に入れられるかもしれません。

ただし、私が行ったときは在庫切れで、台北の交通部観光局のオフィスに直接行って手に入れました。日本語版も置いてありました。こんなマップもあります。

宿の探し方

宿も高級宿からドミトリーまで様々ですが、ぼくは基本的に宿代を浮かすために、「安くて街の中心部にある宿(ドミトリーも可)」という条件で探していました。結果的に、ほとんどの場所で500元(1900円)以内で収まりました。花蓮で泊まったところが最安で、一泊200元でした。それでも驚くほど快適に過ごせます。

玉里は田舎なので安宿があまりなく、1300元かかりました(もちろん一人部屋)が、それでも5000円程度です。

結論から言うと、TrivagoBooking.comExpediaの3つ全てで検索しましょう。まずはホテルサイトの最安値を検索できる「Trivago」で調べてみることをお勧めしますが、台湾では「Trivagoには出てこないけどBooking.comやExpediaには出てくる」という安宿が結構ありました。なので、全部チェックしました。

台湾に来た始めの頃は、たかが500円の違い、と思っていたのですが、台湾生活に慣れてくると、500円の差は大きいです。ご飯食べられますからね。なので、宿代はうまく節約しましょう。

台北では中山駅近くのゲストハウス(一泊500元程度)に泊まりました。立地的に非常に便利でした。「とにかく最安の宿を」という姿勢はあまりおすすめできません。街の中心地から2km離れている、とかだと観光に不便です。なので、立地も考えつつ、安宿を探しましょう。また、自転車を外ではなく施設内に置かせてくれる宿がほとんどでした。この辺は日本よりも理解があります。

ネット環境について

基本的に宿にはWi-Fiがありますし、多くのカフェでWi-Fiが使えます。しかし、自転車旅であれば、移動中もネット環境があるに越したことはありません。

Wi-Fiルーターをレンタルする方法もありますが、SIMフリースマホを持っている方であれば、圧倒的にプリペイドSIMカードを購入することをお勧めします。

会社はいくつかありますが、口コミを元に「中華電信」のプリペイドSIMカードを、台北の桃園空港で購入しました。台北には桃園空港と松山空港がありますが、いずれの空港にも中華電信の店舗があります。

また、2017年夏より成田空港や羽田空港でも購入が可能になったそうです。詳細は下記ページを。

中華電信が日本初進出 プリペイドSIMカードを日本で販売開始

料金体系がわかりやすいです。

利用期間3日間/通話料100ドル込み:NT$300
利用期間5日間/通話料50ドル込み:NT$300
利用期間5日間/通話料300ドル込み:NT$500
利用期間7日間/通話料100ドル込み:NT$500
利用期間10日間/通話料150ドル込み:NT$500
利用期間15日間/通話料100ドル込み:NT$700
利用期間15日間/通話料250ドル込み:NT$800
利用期間30日間/通話料430ドル込み:NT$1000

20日間のプランがあればピッタリでしたが、ないので30日間分を購入しました。それでも3800円程度です。

現地の3G回線が使えるので、どこにいても携帯でネット接続できました。それだけでなく、現地で使える電話番号が付与されます。そして無料通話分もあるので、お店の予約などで何度か電話しましたが無料で済みました。

最高だったのは、データ通信量が無制限だったので、iPhoneのテザリングでどこにいてもノートパソコンが使えたことです。万が一カフェにWi-Fiがなくても、これでブログが更新できました。

というわけで、デメリットが特に見つからなかったので、とくにこだわりがなければ中華電信で間違いないでしょう。スタッフの方が一瞬で設定してくれました。

おすすめの台湾本 7冊

「環島」をするなら絶対に読んでいただきたい本がありますが、残念なことに自分が環島をしている期間中に出版されたので、帰国後に読みました。まさに環島のための本。これは必携です。

「環島」 ぐるっと台湾一周の旅
一青 妙
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著者の一青妙さんは、台湾・東海岸や台南の本も出されているので、こちらもおすすめです。

わたしの台湾・東海岸:「もう一つの台湾」をめぐる旅
一青 妙
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わたしの台南: 「ほんとうの台湾」に出会う旅
一青 妙 仙波 理
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また、書店に置いてある台湾のガイドブックはひと通り目を通しましたが、気に入った本が2冊あったので購入しました。

ひとつは、こちら。Taiwanと書いてありますが、メインは台北。結構参考にして紹介されているお店を訪ねました。

Taiwan guide 24H

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もうひとつは、宜蘭エリアのガイドブック。

宜蘭+台北 ちょこっと海・温泉・ローカル近郊を楽しむ旅
台湾マニア委員会
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宜蘭は歩いて回れる大きさの街で、かつ個性的なお店が多いので散策が楽しめます。個人的にはポートランドのような雰囲気を感じました。この本は丁寧に取材されていて、よくできています。

あとは、台湾全土のことをざっくり知るには定番ですが「地球の歩き方」も役立ちます。

D10 地球の歩き方 台湾 2017~2018
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ガイドブックではないですが、最もおもしろく、また台湾の歴史や文化についてよく知れたのは、こちらの本です。一読の価値ありです。読んでいるうちにどんどん台湾の魅力に引き込まれていきました。

街道をゆく 40 台湾紀行 (朝日文庫)
司馬 遼太郎
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最後に:環島を終えて

実際に自転車で台湾を一周してみて、この国の奥深さを肌で感じられたように思います。最終日のブログにも書きましたが、最後の最後まで、台湾人の親切にふれる旅となりました。

また必ず台湾を訪れたいです。

この記事は、必要に応じて情報を書き加えていくつもりです。もし気になる点がありましたら、Contactからご連絡ください。各地で立ち寄ったおすすめスポットやカフェ、スイーツショップなども、あとで追加しようかなと考えています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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 - 2017 自転車で台湾一周の旅「ツール・ド・台湾」, 台湾