先日のブログ「【DAY12-2】I got a great ticket for Thundercat!!」の内容と一部重複するけど、この話には「日本人がなかなか英語を話せるようにならない理由」を考えるうえでのヒントがあるような気がしたので、さらに気付いたことを書いておきたい。
先週、Thundercat というアーティストのライブチケットを買いに行くことになった。
それで、ポール先生に言うと、
「よし、そしたら買うときの英語を練習しよう。まずチケット売り場で、何と聞く?」
「えっと、I want to buy the ticket of Thundercat. かな?」
「もっとシンプルでいい。One ticket for Thundercat, please. 言ってみて?」
「One ticket for Thundercat please. 」
「Perfect.」
最初は正直、「え、これでいいの?」と思った。
同じように「I want to buy the ticket of Thundercat.」と言う日本人は、ぼくだけじゃない気がする。そしてこの英語は、きっと文法的にも何も間違っていないし、もちろん実際にこれで買えるのだけど、ネイティブからしたら「もっとシンプルでいい」という。多分、これは氷山の一角に過ぎなくて、同じような例はたくさんあるだろう。
だけど逆の立場で考えてみたら、途端にスッキリした。
あなたは日本の映画館で『ラ・ラ・ランド』のチケットを買うときに、こういう日本語を言うだろうか?
「私は『ラ・ラ・ランド』のチケットを買いたいです」
日本語として間違いではないけど、まず実際にこんな言い方をする日本人はいない。大抵の人は、
「『ラ・ラ・ランド』のチケット1枚ください」
と言う。もしくは、丁寧さには欠けるかもしれないけど、シンプルに
「『ラ・ラ・ランド』1枚」
でも十分通じる。話を戻すと、
「I want to buy the ticket of Thundercat.」と
「One ticket for Thundercat please.」
の問題も、まさしくこれと同じではないか。
文法的に間違いのない正確な表現をすること以前に重要なのは、「コミュニケーションを取ること」だ。
チケット売り場の人と話しているのだから、「買いたいです(I want to buy)」なんて言わなくとも、チケットを買いたいことは明白。だから、「One ticket for Thundercat please.」で十分。
このやりとりから学んだのは、「文脈を考えれば、英語はもっとシンプルにできる」ということ。
正しい文法とかぴったりの単語とか、正確な言い回しがわからなくて何も話せなくなるくらいだったら、簡単な単語を並べてでも伝えた方がいい。
これまでのぼくは、正しい表現がわからないと、まさに何も言えなくなるタイプだった。だけど失敗しながらでもとにかく話す練習をしていかないと、たとえアメリカという恵まれた環境にいてもなかなか上達はしていかない。
今まで他の場面で使っていた英語も、きっとネイティブからしたら不自然な言い回しだっただろう。まず様々な場面において、ネイティブだったら実際にどう言っているのか、聞ける限り聞いてみたい。おそらく、ぼくが思っていた以上に簡単な単語、そして短くシンプルな表現が使われている気がする。
本当にそうだとしたら、ぼくと同じように英語の習得に苦しんでいる日本人に対して、少しは希望を与えられるかもしれないと思い、この話を書いた。繰り返すけど、英語で重要なのは、間違えないことではなく、伝えること。
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