ぼくが就活をしていた時期は就職氷河期と言われましたが、現在は景気の回復を背景に多くの企業にとって人手不足の状況。
そんななか、人材の採用を巡って変化が起きています。昨日のクローズアップ現代では、「逆求人」と「ツテ採用」が紹介されていました。
「逆求人」でミスマッチを防ぐ
まず、ある大学生が就活に利用しているのが「OfferBox」という逆求人サイトでした。このサービスを利用する企業も急激に増加しています。
本来、学生は各企業に対してひとつひとつエントリーシートを書く必要がありますが、逆求人の場合はPRシートを一枚だけ書き、それを見た企業が学生に対して面接を申し込むというシステムです。
従来型では、エントリーシートを企業に合わせて書き分けたりする必要がありましたが、逆求人ではPRシート1枚だけなので、むしろ失敗談なども含めてこれまでの経験を思い切って書けます。
万人ウケを狙う必要はなく、その個性を「おもしろい」と思った企業が連絡をくれるので、ミスマッチも防ぎやすくなります。
現在、入社3年以内の離職率は32%となっていて、その大きな理由が学生と企業側のミスマッチにあるといいます。
「ツテ採用」で即戦力獲得
また、中途採用にも「ツテ採用」という新たな潮流が生まれつつあります。たとえば会計ソフトを扱うfreee株式会社では、即戦力を獲得するため「リファラル採用」という制度を設けています。
このやり方では全社員が「採用担当者」で、他の企業で働く友人などに社員が声をかけて採用に結びつける。実際に採用が決まると、紹介した社員に報奨金が入る仕組みです。
この企業ではこれまでに50人が「リファラル採用」で入社したそう。
転職サイトを使うよりもコストを軽減できるというメリットがある反面、紹介する社員と同じようなレベルの人しか入ってこない、という問題もあるようです。
ベンチャーを中心に、多くの企業でこの採用方式が浸透してきています。