【ツール・ド・前橋】
二子玉川~群馬県前橋市 113km
1月9日。今年最初の挑戦として、自転車で前橋を目指しました。
夜明け前の6時20分に出発するも、家を出て3kmの小さな坂道で早くも息が切れ、開始10分で絶望状態に。
「まだあと110kmあるよ・・・」
坂道ともいえないような傾斜で、こんなにキツいなんて。。
6年間で、こんなにも体力が落ちてしまっていたのか。情けなくなりました。日頃ランニングしているから、もう少しいけるだろうと思っていたけど、自転車では大腰筋など普段使わない筋肉を使います。坂道を登ったときに、いかにその筋力がないか、痛感しました。
今日のコースでは坂道が唯一この場所だけだったのが不幸中の幸いでした。その後はひたすら平地。ありがとう関東平野。
高井戸、荻窪、新座を通って、10時頃川越に到着。ようやく40km。まだあと73kmあるのかよ・・・。すでに結構バテバテでした。
川越は前から気になっていた町だったので、少しだけ観光。歴史的な町並みを見て、「いも恋」という和菓子をいただきました。
さらに進むと、謎の看板が現れる。よしみひゃくあな?
ネットで「埼玉県のカッパドキア」と紹介されていたので、寄り道することに。
219個の穴。古墳だそうです。
その後、東松山市あたりで突然脚に力が入らなくなりました。今の体力では、これが限界なんだろうか。
まだ前橋まで50kmもあるのに・・・。もう漕ぐ力が残っておらず、バタンキュー。這うようにしてバーミヤンへ。
「ご注文は・・・ですね。以上でよろしいでしょうか?」
「あの、ちょっと写真を撮っていただきたいんですけど」
「はい、かしこまりました」
「えっと、疲れ果てている感を伝えたいので、こう、うつぶせになるので(照)」
「あ、わかりました」
「では、・・・お願いします」
「はい、チーズ」
「(はい、チーズ・・・?)」
《さあ、冗談はこのくらいにして。洋太。お前、こんなところで、諦めてもいいのか?》
もうひとりの自分が問いかけます。
《お前のバイタリティーは、こんなものなのか? 本当にここが限界なのか?》
「・・・いや、まだいける。身体はキツいけど、何度でも立ち上がるぞ」
《そうだ、お前のバイタリティーを見せてやれ!》
逆境が背中を押してくれました。
「脚が動かなくなったのは、きっとお腹が空いていたからだ」
楽観的に考え、たくさん注文しました。
食べ終わったら、気持ち的に回復しました。もう脚はボロボロだけど、気持ちで負けたらあかん!
限界なんてとっくに超えてる。それでも走るんだ。他の誰のためでもなく、自分のために。バイタリティーの限界を突破してやる!!
ぼくの野性が戻り、エネルギーが湧いてきました。
「うおーーーー!!!!」
雑念が消え、ただ無心で走るゾーン状態に。疲れているはずなのに、ペースが上がります。淡々と、前に進んでいきました。
ラスト22km。美しかった夕日が沈み、一気に暗くなり、気温がぐっと下がってきました。
(一気にカタをつけよう)
最後の力を振り絞り、全速力で疾走。そして17時20分、元気な男の子が!
ではなく、前橋駅に到着!
やったぞ・・・。 「ツール・ド・前橋」完走だ!やったー!!
さて、夜なのに前橋は賑わっていました。実はこの日は、偶然にも「だるま市」と呼ばれる前橋で一番大きなお祭りの日でした。
屋台を覗くと、だるま、だるま、だるま。記念に「金のだるま」を買いました。「金運上昇」だそうです笑
そして、お世話になる渡辺家へ。見ず知らずのぼくを泊めてくださるうえに、金目鯛やステーキのご馳走を用意してくだっていました。さらに夕食後、前橋の温泉に連れて行ってくれました。疲れた身体を癒す、最高の贅沢でした。
昨夜ブログを更新する予定が、布団でブログを書きながら、気付いたら朝になっていました。あまりに疲れすぎていました。
たくさんの応援、本当にありがとうございました!
次は、日本百名山のひとつ、「赤城山」をトレイルラン。疲れ切ったこの身体で、さらに自分を追い込みます。無事、登れ切ることができるのか。
挑戦は続く。