自転車でアメリカ西海岸縦断の旅
ツール・ド・西海岸 第6ステージ
サン・ルイス・オビスポ(San Luis Obispo)〜 キングシティ(King City)
145km
映像はこちら。下りはスピード感がある。
朝のコーヒーが沁みる・・・!
昨日、あまりに疲れて夜ごはんを食べたあと、映像編集の途中で意識が消えてしまった。目覚めたら朝6時だったので、モーテル近くのスタバにやってきて、このブログを書いている。
こちらのスタバは朝4時半とか5時からオープンしているお店が多く、「どうしてこんなに早いんだろう?」と思って投稿してみたら、添乗員の同期が
「ニューヨークなど、東海岸はもう仕事始まってるので、西海岸はそっちにペース合わせてんのよ。その分、早く終わる。オーストラリアとかも、シドニーに合わせてるので同じ」
と教えてくれた。なるほど、納得した。
で、実際にお店に来てみると、6時過ぎでも行列ができていた。ミリタリーの人も普通に買っている。
ちょっと面白かったのは、今ここで原稿を書いていたら、客のおばちゃんに話しかけられて、
「あなたのパソコンいいわね〜。これはマックの何?最新の?いくらしたの?ちょっと持ってみてもいい?あら、軽い!チェックしてみるわ。ありがとう」
と言われた。このようにパソコンに関して聞かれたのは、これで3度目だ。
さて、昨日の話に戻ろう。学生寮に泊まっていた。朝起きると、ニコルちゃんが朝食を作ってくれ、見送ってくれた。
ライフガードの派手なジャージが「超かっこいい!」と気に入っていた。
いきなり標高600mの峠越えが始まり、想像以上のキツさに途中から歩いた。
そしてハイウェイから逸れて、マイナーな自転車道を選択したのが失敗だった。1時間かけてようやく峠を越えて、ジャングルのような道を進んだところでようやく気づいた。
この道は、もう使われていない道だったのだ。
ようやく101号線に復帰。一気に下るが、ジャングルで体力を使った。予定よりも1時間遅れで昼食。
午後はまだ、80km以上残っていた。
最後のレストエリアの自動販売機で水を買ってから、目的地であるキングシティの近郊まで、
4時間にわたり、
Nothing at all.
コンビニもガソリンスタンドも自販も、飲み物を売っている場所はどこにもなく、それどころか日陰すらない。さらに道路の舗装状態も悪くスピードが出せず、おまけに立っていられないほどの強風が向かい風となり、まったく自転車が進まなかった。
踏んだり蹴ったりの状態で、ぼくはさすがにぐったりした。景色も変わらない。ただ灼熱の太陽を浴びながら、ほんの少しずつ進んでいく。体力は消耗する一方。2リットル以上あった飲み物も、もうすぐ尽きる。
4時間ぶりにガソリンスタンドを見たときに、天国に見えた。この時点で夜7時。
町まであと10kmなのに、そのたった10kmがあまりにも遠かった。
最後の気力を振り絞り、キングシティのモーテルに到着。もう、しばらく何も考えられなかった。
汗が干上がり、顔から塩が出ていた。
「タコベル」というファストフード店でタコスを食べて、そのまま寝てしまった。
さて、今日もまた100km以上を走る。もうすぐ朝8時になる。今から着替えて、スタートだ。今日は何事もなく進んでほしい。想像以上の過酷さに、心が折れそうだ。