インド 行ってみた

【本当にインド?】南インド最南端に広がる驚きの色彩世界

投稿日:

旅行会社に勤めていたとき、南インドのツアーを刷新するため、ぼくが指名されて、2015年に視察へ行った。

ヒンドゥー教の聖地、コモリン岬での発見

インド最南端のコモリン岬(カニヤークマリ)は、アラビア海、インド洋、ベンガル湾と3つの海が交わる場所。ガンジス河から遠く離れた南インドでは、ヒンドゥーの聖地として知られていて、日没時や早朝には、多くのヒンドゥー教徒が岬の先端に集まり、祈りを捧げる光景を目にすることができる。

このコモリン岬を視察した際、大きな発見があった。それは、町の東部のホテルの屋上にあるレストランを訪ねたときのこと。窓から見下ろした町の美しさに、思わず声を上げてしまった。

(コモリン岬にこんなに色彩豊かな町があるなんて、一度も聞いたことがなかった)

それはガイドブックにも紹介されていないし、インターネットで検索しても出てこない景色だった。最南端の地なので、どうしても南部に目がいきがちだが、実は町の東側が素晴らしいということに気付いた。

いてもたってもいられず、急遽予定を変更し、「昼食後、この町並みを散策させてほしい」とガイドさんに頼んだ。そして散策ルートをメモしながら、窓から見えたカラフルな家並みの中を歩いてみた。

およそ30分の散策だったが、とても素晴らしかった。中米のコロニアル都市を思わせるカラフルな家の通りでは、漁師さんたちが網や道具を片付けていたり、お母さんが世間話をしながら子どもたちをあやしていたり、素朴な生活風景を眺めることができた。

ベランダから、玄関から笑顔を覗かせる子どもたち。そして16時過ぎになると、帰宅中の小学生たちが、道にたくさん現れた。彼らはとても人懐っこく、カメラを向けると「撮って撮って」と笑顔を向けてくれた。

南インドに広がるキリスト教世界

また、広場には真っ白な教会があった。ヒンドゥー教徒が圧倒的に多いインドだが、キリスト教徒も約2000万人存在する。そして実は、キリスト教徒の約4割が南インドに集中していて、多くの場所で教会を目にする。

入り口で靴を脱いで教会に入ると、内部に椅子はなく、鮮やかなサリーを着た女性たちが、地べたに座って静かにお祈りを捧げていた。その光景になんとも南インドらしさを感じた。

P.S. 大学の後輩が、ぼくの勧めを受けて実際にこの地を訪ねてくれて、先日「待ち受け画面にしています」と画像を送ってくれた。

-インド, 行ってみた
-, ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

【光を聴き、音を見る】写真×音の世界「ヒカリノオト」@COMMUNE 2nd に行ってみた

友人に勧められ、表参道のCOMMUNE 2nd にて開催中の展示「ヒカリノオト」に行ってきた。 写真家・廣瀬公章さんは、30年間にわたり、70カ国の民族写真を撮ってきた。しかし、2014年に緑内障と診 …

「海の京都」伊根の舟屋を目指して。春の自転車旅「ツール・ド・天橋立」

GWの最初の三連休は、直前まで何も予定が入らず、この際どこかへひとり旅をしようと決めた。でもどこへ行こう。 そんなとき思い出したのが、「海の京都」だった。 京都というと清水寺に金閣寺に、という京都駅周 …

【アメリカのスーパー事情あれこれ】Q.「この玉ねぎはひとつ1.49ドルですか?」→A.「残念でした」

海外添乗員の仕事をしていたときから、その国のスーパーへ行くことが大好きだった。そしてお客さんを連れて行き、話をしながら回ると、必ず喜ばれた。なぜならスーパーには、文化や食習慣の違い、特産品など「お国柄 …

【埼玉県・権現堂堤】鮮やかに競演する桜と菜の花

桜の季節が近づいてきている。 思い出すのは、関東有数の桜の名所として知られている、埼玉県幸手市の権現堂堤の景色だ。 堤防上には約1000本のソメイヨシノが咲き、1kmにわたり桜並木が続いていた。 この …

【応援メッセージ】LGBT先進都市サンディエゴより東京レインボープライド2017へ

みなさんは、「LGBT」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 近年、日本でもだいぶ一般的になってきましたが、数年前まではほとんどの日本人にとって馴染みの薄い言葉でした。 L=レズビアン G=ゲイ …