2010 ツール・ド・ヨーロッパ(スポンサーを集めて自転車で西ヨーロッパ一周の旅) イタリア

【自転車旅】ツール・ド・ヨーロッパ(39)リミニ~サンマリノ共和国 

投稿日:2010年9月12日 更新日:

思いがけず、良い一日だった。

ツール・ド・ヨーロッパ
第39ステージ
リミニ~サンマリノ共和国
34km

このリミニという街は正直なところあまり大した観光地ではない。それにも関わらず多くの人がこの街にやってくるのは、ここがサンマリノ共和国への玄関口だからである。

夢!冒険!ちゃいにっき!~自転車で西ヨーロッパ一周の旅~

サンマリノ共和国は世界で5番目に小さな国。イタリア内部に含まれている。地中海から少し離れた山の上にあり、鉄道が通っていない代わりにリミニ駅からバスが出ている。

行く予定はなかったが、せっかくだから行ってみよう。もちろん自転車で!

アリちゃんのおじさんに、地元チームの自転車ジャージをいただいたので、早速その服で行った。今日は日帰りだから、荷物は最低限必要なものだけ。重いリュックを背負わなくていいから最高!軽い!

トスカーナ地方のような景色が広がっていた。緑豊かな丘陵。

しばらく走ると国境があり、サンマリノに入った。

ここから首都サンマリノ(そのまんまやん笑)までは、延々と登り坂。だが今日は荷物が少ないので、坂もグングン登れる。

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しかし、「これならどんな山でも登れるぞー!」と調子に乗ったのが間違いで、最初に飛ばし過ぎたため後半バテバテに。「はぁ・・・はぁ・・・まだ・・・はぁ・・・・登るのぉ~」と、喘ぎながら立ち漕ぎをする羽目になった。

「ちょっとした丘だよ」と言われていたが、全然ちょっとした丘じゃなかった。登ってみれば標高740m。箱根を登っているような感覚だった。

あの山の上がサンマリノの首都、サンマリノ(そのまんま)だ。

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ようやく山頂。自転車を止めて、城壁の中に入る。ここが街の中心部だ。

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たくさんのおみやげやさんで賑わう。かわいい町並み。

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銅像と同じポーズをした。

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展望台からの見晴らしは最高!

こんなに登ってきたのかと、自分でもびっくりした。15km離れた地中海も見える。

更に、サンマリノで一番標高の高い塔に行った。

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こんなハシゴで登る。

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これまた最高の景色。

見下ろすとこんな感じ。怖い。

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来る予定のなかったサンマリノだが、なかなか来れる場所じゃないだけに貴重な経験だった。それも自転車で来れるなんて感無量だ。普通は車かバスでしか来れない。

19時半、再びアリちゃん家に向けて出発。行きと違う道で帰った。

しかし大問題発生。寒すぎる!来た時と気温が10度くらい違う。半袖じゃとても耐えられず、ブルブル震えながら自転車を漕いだ。手は少し麻痺している。

更に気温が下がったらヤバい。「ひょえー」と言いながら急いで走った。

心配なのはこの先のアルプスだ。これ以上の寒さを考えると、当初考えていた標高2400mの山越えはとても無理かもしれない。天候が崩れたら命に関わりそうだ。ちょっと別のルートを考えないと。そして防寒着もどこかで調達しないといけない。

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1時間くらいで無事に帰宅。助かった。600m下ってきたので、その分気温も少し和らいだ。

家では楽しみにしていたサッカーの試合を観た。今季から日本代表の長友が所属しているチェゼーナ対ACミランの一戦。チェゼーナはリミニの隣町なので、本当は生でスタジアムで観たかったんだけど、どうしてもチケットが手に入らず。なんとこの試合の公式チケットは発売してから一瞬で売り切れてしまうという、イタリアでもちょっとしたニュースになっていた。

セリエBから昇格してきたばかりのチェゼーナが、ホームで超ビッグクラブのミランと戦うということで、地元ファンはお祭り騒ぎ。長友も出場するし、日本代表のザッケローニ新監督もこの試合を視察に来ているとかで、日本にとっても注目度大の試合だ。

試合は素晴らしいものだった。なんとチェゼーナが2-0で大勝利。長友は守備で大活躍。ロナウジーニョ、イブラヒモビッチ、ロビーニョ、パト、ピルロ、ガットゥーゾ、インザーギという反則級の超豪華攻撃陣から一点も奪われなかった。長友の守備は鉄壁で、あまりの活躍に興奮してまった。実況も「nagatomo!」と何度も言っていた。

圧巻だったのは、後半5分。パトが長友の後ろに大きくボールを蹴り出しトップスピードで抜きにかかるが、これに長友が瞬時に反応。パトを超えるスピードで走り、うまく体を入れマイボールにした。珍しく守備がリプレイで放送された。あれは普通のDFなら完全に抜かれていた。素晴らしかった。

後半、長友がインザーギを倒してしまいPKを与えてしまうという場面もあったが、イブラヒモビッチがPKを外してくれて長友は運よく事無きを得た。1対1の守備は本当に完璧だった。明日朝のイタリア紙の評価が楽しみだ。日本でも話題になることだろう。

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