忘れられないエピソード

「あなたの大義は何ですか?」

投稿日:2018年2月13日 更新日:

2年前のある日、訪日観光客向けWebマガジン「MATCHA」を創業した青木優くんと浅草の缶詰バーで話していました。

昨年は星野リゾートからの資金調達が決まるなど、彼とメディアの知名度はどんどん上がっていて、インバウンドメディアといえば「MATCHA」の名を思い浮かべる人が増えてきたのではないかと思います。

そのとき様々な話をしたのですが、終盤、彼は自分の大義について話し始めました。

「日本の魅力を世界に発信すること」と、MATCHAのビジョンでもあるシンプルで力強い大義を語ってくれました。彼は創業時から同じことを言い続けてきたと思います。

そして、この大義がサービスや諸々のことの指針となり、人材を引き寄せ、インバウンド業界において大きな流れを生み出しているのだろうなと感じました。

「なるほどね~」と感心していたぼくは不意打をくらいました。

「洋太さんの大義は何ですか?」

「え・・・なんだろう」

ハッキリと答えられないのです。

一応は「大義と思われるもの」を、「これかな?」「あれかな?」と挙げてみたのですが、う〜ん、なんか違うような・・・となってしまい、いかに自分がなんとなく日々を過ごしてしまっているか気付かされ、ショックを受けたことを覚えています。

さっきお風呂に入りながら、ふとこの話を思い出し、改めて「自分の大義は何だろう?」と問いかけてみたのですが、

やっぱり答えられませんでした。二度目のショックでした。

大義なのか使命感なのかわかりませんが、そういうものを持っている場面もあります。

「自らの挑戦と発信を通して、人の自発性を育てたい」と。これは確かに自分の想いとしてあります。

だけど、ずっとこれを想い続けているかと聞かれると、やや疑問です。日々の仕事に没頭していると、「何のためにやっているんだっけ」と忘れてしまうことが多いです。

別に大義がないといけないわけではありません。それはわかっているのですが、彼のようにひとつのシンプルな大義を持ち続け、愚直に行動している人を見ると、羨ましく思ってしまいます。

・何のために働いているのか
・何のために生きているのか

逆に、皆さんに聞いてみたいです。

あなたの大義は何ですか?

-忘れられないエピソード

執筆者:

関連記事

「笑わせるな!」先生が本気で怒ったのは、最後にぼくが笑うためだった

六本木駅から地下鉄に乗ろうとしたとき、電車から降りてきた人に見覚えがありました。 「え!? 古谷先生ですか?」 「おぉ!洋太やないか!えらい大人になったな〜!」 5年ぶりの再会。ひと言ふた言話して別れ …

【お知らせ】書家・小杉卓さんより作品を寄贈していただきました。

この嬉しさをなんと表現して良いのか。感動的なお言葉と、素晴らしい作品をいただいてしまったので、この場を借りてご紹介したい。 数年前にとある書道イベントに参加した際、講師を務めていた書家の小杉卓さんとい …

登山家・栗城史多さんが教えてくれた、「苦しみ」との向き合い方

ことのはじまり 2010年夏。自転車でヨーロッパを旅していて、ちょうど1ヶ月が過ぎた頃だった。美しいブドウ畑を眺めながら、ぼくは南フランスの田舎道を気持ちよく走っていた。 途中、曲がり角に差しかかる手 …

【皇室御用達】前原光榮商店の3万7000円の傘(16本骨)を買ってみた

2015年の梅雨前、3万7000円の傘を買いました。 きっかけは、その2週間前に、大切にしていた傘を失くしたことでした。家を出るとき、置いてあるはずの場所に傘がなかった。どこに置いてきてしまったのか、 …

「最近の中村さんから『悔しい!羨ましい!』とは感じない」

今日の夕方、珍しい方からメッセージが届きました。 「お久しぶりです。 覚えていますか? 2009年の夏、長崎のユースホステルで同室になったバイク乗りです。 また自転車旅に出るということで、思い立ってこ …