2016 ツール・ド・九州(真冬の九州一周自転車旅)

「ただいま」

投稿日:2016年1月31日 更新日:

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「ツール・ド・九州」最終日、博多駅にゴールしたあと、糸島市まで30kmほどさらに走った。

その日泊めてくださったのは、東京から糸島に移住された福島さんだった。かつて渋谷の飲み会で出会い、ほんの数分お話しただけの関係だったが、「福岡ではぜひ糸島の我が家に」と歓迎してくださった。

家に着くなり、奥さんが車で近くの居酒屋に連れていってくださった。そこに、福島さんと糸島を盛り上げている方々がいらっしゃった。

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「中村さん、大寒波のなか、九州一周お疲れさまでした!」

もう、明日のことは気にしなくていい。ビールがうまかった。ユニークな方々から、面白い話を聞かせていただいた。

「糸島は、東京の人にとっての湘南のようなエリアですかね。近年はおしゃれなカフェも多く、博多から日帰りで楽しめる人気のスポットなんですよ」

糸島という土地が気になった。翌日、福島さんの車で案内していただいた。

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いや、糸島の名産をひたすら味わっていた、というほうが適切かもしれない。

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牡蠣小屋で牡蠣やいくらご飯、地タコを食べた。

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そして「またいちの塩」という製塩所で人気の塩プリン。

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これが絶品で、素晴らしかった。海を眺めながらというロケーションも最高。

(どうして昨日、晴れなかったんだろう・・・)

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そして、糸島の高級卵ブランド「つまんでご卵」の直営店を訪ね、社長の息子さんに農場を案内していただいた。

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実はこの早瀬さん、昨夜飲んでいたメンバーのひとりだった。東京農大で養鶏の勉強をしてから、糸島で家業を継いでいる。早瀬さんの話を聞いているうち、ぜひこのお店を訪ねたくなったので、福島さんに連れてきていただいた。

養鶏所を訪れたのは初めてだった。

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「鶏は、どのくらいの頻度で卵を産むんですか?」

「20日に19回のペースですね」

「そんなに!?」

当たり前のように食べている卵のことでも、知らないことだらけだった。

この高級な卵を使った、塩麹キャラメルロールケーキを食べた。

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これも絶品だった。そして早瀬さんがプレゼントしてくださった、安納芋のやきいもも素晴らしい甘さだった。

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糸島を満喫し、福島さんの家を出発した。

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晴れていて、気持ち良かった。海岸にも立ち寄った。

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13km走り、姪浜にある株式会社西宣にやってきた。

旅の初日、福岡空港で出迎えてくださった、入江社長の会社だ。

【ツール・ド・九州 第1ステージ】雪の舞う福岡 空港で待っていたのは・・・

「おかえりなさ~い!頑張ったわね!無事に終わってよかった」

夜は、入江さんとお父さん、娘のはなちゃん、うたちゃんと一緒に、西新のフレンチへ。とても料理もワインもおいしく、楽しい時間だった。

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入江さんの家に帰ってから、飲み直し。「獺祭」と「富翁」、日本酒はどちらがいいかと聞かれて、獺祭は飲んだことがあったので、富翁を選んだ。

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「うわ~、うまい」

うたちゃんに手相占いをしてもらったり、結婚相手探しでダメ出しされたり、入江家のエピソードの数々に大笑いした。この家族と過ごしているととても落ち着くし、笑いが絶えない。21歳で来たときもそうだった。博多が大好きになったのは入江家のおかげだった。

また博多に来たい、と思っていても、前回から7年という月日が経っていたくらいだから、次にいつ来られるかはわからない。それでも、特別好きな街だ。深夜3時まで話していた。

翌朝、朝ごはんも豪勢だった。博多明太子が食べられて幸せだった。

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そして、お昼の飛行機で、羽田に着いた。家までの20kmが、最後の自転車旅だった。

あっという間の9日間だったし、まだ自分にどんな変化が起きたのか、整理はつかないけど、きっと、良い体験になったはずだ。

ふと、学生最後のブログに書いた言葉を思い出した。

「明日から社会人になる。ブログもどうなるかわからないし、今までのような挑戦も当分は出来ない。だけど、必ずまた自分の舞台に戻ってくる。新たな挑戦に備えてしばらく修行してきます」

『青春の輝き』

「必ずまた自分の舞台に戻ってくる」という、5年前の約束。

やがて、見慣れた多摩川河川敷に出てきた。

雲間から溢れる光が、ぼくの未来を明るく照らしているような気がした。

思わず、

「ただいま」

という言葉が漏れた。

(長かったなあ)

としみじみ思った。

まだまだ、部分も部分に過ぎないけれど、ぼくの魂のかけらは、あるべき場所に、戻ってきた。九州の大地が、「大寒波」という形をとって、魂を蘇らせてくれた。

旅を振り返った。

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どこからか、

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声が聴こえた気がする。

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「おかえり」

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挑戦は続く。

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