何度も読み返したい日記

ホームで踊る女の子が教えてくれたこと

投稿日:2015年11月15日 更新日:

電車を待っている間、中学生くらいの女の子が、ホームで踊っていた。真剣な目で、何度も何度も同じ動きを繰り返していた。音楽を聴きながら、振り付けを確認しているようだった。このあと、ダンスの練習があるのか、何かの本番があるのかはわからない。

が、少なくとも、ホームで他人の目を気にすることよりも、彼女にとっては、大切なものがあった。うまくなりたい、うまく踊りたい、という気持ちに、素直に向き合っていた。微笑ましかった。彼女を見ながら、これでいいじゃないか、と思って何かがストンと肚に落ちた。

日本社会に蔓延する、「やりすぎたときにブレーキをかける風潮」が嫌いだ。「意識高いね笑」「真面目だね笑」 ぼく自身、何度もそんな言葉に悩んだことがある。バカにされたり、批判されたりして、「ちょっとおとなしくしてようかな」と、やりたかったことをやめたこともある。

突き抜ければよかった、と今では思う。いったいどれだけの人が、好きなことに対して頑張ったり、アツく燃えていたときに、背中を引っ張るようなことをされて、自制したのだろうか。計算することはできないけど、日本全体で相当な量の創造性を失っていると思う。

しかも、情熱的に生きるって、人としてとても大切なことじゃないか。せっかくその人が見つけた「アツくなれるもの」を、心ない一言で潰しちゃいけないだろうって。「ここは踊る場所じゃないよ」なんて言うんですか? そんなことわかってるよ、でも踊らせてあげなって。

本当の強さとは、遠くへ行ってしまう人を繋ぎとめておくことじゃなくて、その人がもっと遠くへ行けるように、自由にさせてあげることだと思う。「気をつけろ」「危ないからやめろ」じゃない。「精一杯やってきな」「楽しんできな」だ。「輝いてきなさい」であり、「あなたの美しさを見せてきなさい」だ。

今朝の日経新聞最終面。芥川賞作家の吉村萬壱さんの「規則破り」というエッセイに、

「自分が入院したとき、消灯時間が過ぎても布団の中で読書していたことをそっと見逃してくれた看護師さん」の話が出てくる。素敵なエピソードじゃないか。

ルールや人との約束を守るのは、大切なことだし、それはきちんとした方がいい。でも、基本的なことを守れば、あとは自分の思うままに生きたい。人の目なんて気にせず、情熱を注げるものに対して、精一杯やって、突き抜けていきたい。

笑うなら笑えばいい。笑われている間に、先に進むから。好きなことを好きなだけやって、生きた証を見せて、こんなくだらない風潮、死ぬまでには、ぶっ壊したい。

直接言えなかったけど、、、

ありがとう!ダンス、頑張ってね!

-何度も読み返したい日記

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

情報は発信する人に集まる

自分が好きなことや興味のあることを発信したり、どんな人間であるかを表明することは、自分にとっても相手にとっても有益なこと。直接の会話で伝えてもいいし、ブログやSNSでもいい。 「これが好き」と言えば、 …

危険な道

久しぶりに、ここ最近の心境を文章にしてみよう、という気持ちが生まれた。こうして言葉にするのは初めてだけど、ぼくの中では大きな変化があった。 1ヶ月くらい前か、先の見えない状況に、精神的にドン底にいた期 …

正しい背伸び

不安定なうちはガムシャラに挑戦していた自分だったのに、「この調子でいけば乗り切れるな」と、何かの節に安定してくると、環境に安住してしまい、挑戦することから遠ざかってしまいます。 慣れてくるとついつい、 …

【仕事を辞めるか続けるか】「危険な道を選べ」背中を押してくれた岡本太郎さんの言葉

転職しようか、どうしようか。独立しようか、どうしようか。 そう悩んでいる人は、無数にいるはずだ。ぼくもそのひとりだった。 仕事を辞めるべきか。続けるべきか。自分の人生、このままでいいのだろうか。 昨年 …

失敗の価値

ヨーロッパ自転車旅から帰ってきてから5年、これまで何人もの人に「私も協賛を集めて○○したいのですが、どのように集めたのでしょうか」と聞かれました。やり方なんて、決まったものがあるわけでもないし、挑戦す …