昨年11月、台湾の高雄にて、日本語を学ぶ高校生たちと交流しました。
そのときの生徒のひとり、施乃仟さんが日本へ遊びに来るというので、昨日横須賀の実家に招きました。
まだ日本語を学び始めて3年しか経っていないのに、もう普通に会話ができるほど上手です。ぼくの両親は驚いていました。日本へ来るのは3回目ですが、ひとりで来るのは今回が初めて。そしてホームステイ体験も初めてとのことでした。
欅坂46の大ファンで、横須賀に来る前日は千葉でライブに行ってきたそう。レコード大賞と紅白歌合戦のことを教えてあげたら、「絶対観たいです」と興奮していました。日本が大好きで、大学生になったら1年間留学したいとも。
旅費は全部高雄でのアルバイトで稼いでいるのですが、時給はおよそ400円とのこと。だからお金を貯めるのは本当に大変だと思います。それでもひとりで日本へ来て、すごい行動力。日本の高校生で、アルバイトで貯めたお金を大胆に使ってひとりで海外へ行くような子が、果たしてどれだけいるでしょうか。
立石公園から夕日を見て、温泉へ連れて行って、夜は回転寿司を食べました。割り箸を渡そうとしたら、「大丈夫です」と、バッグから「マイ箸」を取り出して驚きました。そして「これもありますよ」と見せてくれたのは、なんと「マイストロー」!そんなものまであるんだ、さすがドリンク王国・台湾!使う理由は「エコだから」と。偉い。
普段使っている、日本語の教科書も見せてもらいました。彼女が難しいと言っていたのは、「日本語表現の曖昧さ」です。たとえばこんな問題がありました。
「お客さま、青いネクタイになさいますか。赤いネクタイになさいますか」
「そうですねえ。赤いのはいいです。青いのでいいです」
さて、このお客さんは、どちらのネクタイを選んだのでしょうか?
日本人であれば、「赤いのはいらないです。青いのをください」という意味だとすぐにわかります。でも、「いい」という言葉が、「いらない」という意味も持つし、「ください」という意味も持つ。その違いを文脈から判断しないといけないのですから、確かに、日本語って難しいですね。
好奇心旺盛な台湾人の訪問は、両親にとっても良い刺激になったようです。