昨日の夜6時、渋谷の東急インに向かうと、すでにオジサマはそこに立っていました。
「関さんですか?」
「やあ、どうもどうも」
「はじめまして、中村です」
連れて行ってくださったのは、1971年から通っているという、なんとも居心地の良い素敵なバーでした。
ぼくと同世代の人なら、昔NHK教育テレビで「さわやか3組」という番組をやっていたのを覚えていると思います。
「さんさんさん さわやか3組〜♪」のフレーズで印象的な主題歌。実は、この歌を作詞したのが関さんなのです。
とはいえ、ぼくは作詞家・コピーライターとしての関さんではなく、旅行者としての関さんに強く憧れていました。そして念願が叶い、5年越しにお会いさせていただきました。
最初に関さんを知ったのは、まだFacebookなんてほとんどの人がやっていなかった、ぼくが大学3年の頃。当時流行っていたmixiでたまたま関さんのページに辿り着き、彼の膨大な海外旅行の写真にふれ、「いったいこの人は何者なんだろう」と思ってメッセージを送ったのがきっかけです。関さんは1990年から、仕事の傍ら、毎年のようにヨーロッパを旅していました。
そして彼のホームページには旅日記が町ごとに書かれていて、そのひとつひとつの日記に、ぼくはヨーロッパへの憧れを強くしていきました。関さんが旅する場所は、かなりマニアックな街が多く、それがまたぼくの好奇心をそそりました。そして日記の内容もとても面白かった。どうしてこんなに文章が上手なのだろうと。関さんの旅日記は、ぼくのお手本でした。
直接お話してみて、やっぱり関さんは旅日記のままの素敵なオジサマで嬉しかった。知識が豊富で、旅への深い愛情を感じました。コピーライターなので、着眼点が素晴らしい。訪れた街を、どう切り取るか。あの日記が面白い理由が少しわかった気がします。
「この曲知ってる〜?」とお店に流れる70,80年代の洋楽を丁寧に教えてくださる人生の先輩。年の差37歳ですが、またあのお店で旅の話をしたいものです。関さん、ありがとうございました!
関さんの旅日記はこちらから。