フィレンツェから日帰りで、サン・ジミニャーノへ行ってきた。
ツール・ド・ヨーロッパ
第42ステージ
フィレンツェ~サン・ジミニャーノ
サン・ジミニャーノは『塔の町』として知られている。とても小さいが、中世の町並みがそのまま残された非常に魅力的な町だ。世界遺産にも登録されている。
城壁で囲まれているので、このサン・ジョヴァンニ門が街への正面玄関となる。
門をくぐると、サン・ジョヴァンニ通りがある。
ここはたくさんのお土産屋さんで賑わっている。
しばらく歩くと、チステルナ広場にぶつかる。
広場の名前は、この写真の正面左手に見える井戸(チステルナ)に由来している。13世紀の井戸だそうだ。広場の周りの建物も、12~13世紀にかけて建てられた。
チステルナ広場に隣接するのがドゥオーモ広場。右がドゥオーモ(教会)
様々な塔が見える。
最初にこの土地に町ができたのは、今から約1000年前。11世紀から12世紀にかけて、2つの広場を中心に町が広がっていった。
サン・ジミニャーノの町が栄えたのは地理的な理由による。ローマとアルプス以北の土地を結ぶ重要道フランチジェーナ街道がピサーナ街道とぶつかる、その交差点上に町があったからだ。
町のシンボルとなっている塔は、富の象徴として競って建てられたもの。最盛期には72本もの塔が林立していたそうだが、現在では14本だけが残っている。今の5倍以上の塔があったということか・・・。それはすごい光景だったろうな。
町の北側にある、要塞跡に行ってきた。ここに小さな展望台があり、そこからの眺めが良い。
お昼にキノコのパスタを食べて帰ってきた。
(このパスタには入ってないけど、)この地方では『ポルチーニ茸』というキノコが特産品である。それは『キノコの王様』と呼ばれていて、香りが良くてとてもおいしい。日本ではなかなか手に入らないが、こちらでは安く買うことができる。
本当に小さな町なので、3時間も滞在すればもう十分。だけど、静かで良い町だった。イタリア人の観光客も多い。ぼくは大きな観光地よりも、こういう素朴な町の方が好きだ。地元の国の人がやってくるような。日本で言うと、白川郷とか裏磐梯とか高千穂とか出雲とか、そういう場所に当たるのかな。
日本に来たことのある外国人に「どこ行った?」と聞くと、たいていは「トーキョー」、「オーサカー」、「ヒーロシマー」、「サッポーロー」、「ヨーコハーマー」のどれかに当てはまる。ぼくはそういう有名過ぎる場所よりも、ちょっとマニアックな場所が好きだ。外国人よりも地元の人が多い場所の方が、「海外に来ている」という気がしていい。
さっき挙げた裏磐梯や高千穂ような、日本の自然を感じられる場所に、外国人をもっと誘致したいという思いも出てきた。東京や大阪だけが日本じゃないし、土地土地が持つ良さを外国人に知ってもらいたい。もっとも、ぼく自身がまだ全然日本の良さをわかってないから、これから色んな場所を訪れて勉強しないとダメだけど。それはいずれ機会があれば挑戦してみたい。
フィレンツェに戻って、少し時間があったので昨日入れなかった大聖堂へ行ってきた。
中は広い。
天井の大きな絵がすごかった。
夕方、ぼくの非常食(チョコやビスケット)が切れてしまったので、ユリアさんと友達のアンナ(コロンビア人)と一緒にスーパーに行ってきた。スーパーはCOOP(生協)だった。色んなものがとても安く買えて、歩きまわるだけでも楽しい。
しかし、「おいしそうだなぁ」と思って眺めていたビスケットが犬用だったことに気づいたときは、ぼくもある種の境地に達したなと思った。ここまで野生化してきたか・・・。
最後に、ユリアさんとルームシェアしているみんなと。「セクシーなポーズをしろ」と言われた・・・。
・・・・。
『花の都』フィレンツェを後にして、
明日は『水の都』ヴェネツィアへ行きます。