渋谷駅山手線ホームで電車を待っていると、メモを持ちながらウロウロしている外国人らしきおばちゃんがいました。
「何かお困りですか?」
「この電車は巣鴨へ行きますか?」
「行きますよ。乗りましょう」
「ありがとう」
「Where are you from?」
「韓国です。ソウルから」
「10月に韓国へ行きましたよ。ソウルでは江南に泊まりました」
「あら、私は江南に住んでいるのよ」
「奇遇ですね。これ、見てください。この前韓国のメディアに載ったときの記事です」
「まあ!あなたは文章を書く人なのね」
「そうです。今回はどのくらいの滞在ですか?」
「1週間。東京大学での会議のために来たの」
「東京大学で?あなたは何を?」
「私は数学者なの」
「専門は何ですか?」
「Algebraic geometry」
「代数幾何学ですか。ぼくはフェルマーやガロアが好きです」
「よく知っているわね」
「ぼくも昔は数学者に憧れたんです」
「そうなの」
「あ、新宿なので、ここで降りますね。Have a nice trip!」
「助かったわ。ありがとう」
という会話ができたので、少し英語が話せたおかげで5分間の交流を楽しめました。