日本 行ってみた

「陶器の里」栃木県益子町へ

投稿日:2017年8月6日 更新日:

先週金曜日、友人の土居ちゃんと栃木県益子町を訪ねた。都心から車で約3時間。益子焼の職人さんの工房を二箇所訪ね、様々なお話を聞かせていただいた。

「益子の土を使って益子で焼いていれば、全部益子焼」とおっしゃっていたように、製法に制限などはなく、作り手が自由に作れるのが特徴だそう。

外から来る職人を受け入れる風土があり、様々な良い文化を吸収しながら、今があるという。海外のものを上手に取り入れながら独自の文化を形成した日本のようだ。気に入った器もたくさんあった。

小林雄一さんと西山奈津さんはご夫婦で、それぞれが陶芸家として作品を作っているが、食器を作るときは「NK CERAMICA」という屋号で共同制作されている。「和食でも洋食でも合う定番の陶器」というのがコンセプトだそう。茄子の煮浸しに使ったらおいしそうだな〜と妄想しながら器を眺めていた。芯の強さと物腰の柔らかさ、両方を感じるご夫妻だった。

太平窯の六代目、岩下宗晶さん。ここの登り窯は関東最大で、また益子町で最も古い窯だそう。

岩下さんが卒業制作で作った球体の「陶鞠」は花瓶としても使えて斬新だった。

海外の人にもウケそう。工房では、今もなお現役のお父さんが汗を流していた。そしてバクがかわいい。

これまでも添乗員の仕事を通して国内外の陶器の里を訪ねてきたが、益子の器は癖の強さをあまり感じなかった。ぼくはシンプルな器が好きだから、またじっくりと見てみたい。土居ちゃんに感謝。

-日本, 行ってみた
-

執筆者:

関連記事

【報道されない3.11】地元の「語り部」が伝える南三陸の真実

在りし日の南三陸町(2007年撮影) 宮城県南三陸町に、震災の真実を伝え続ける、地元の「語り部」がいる。来る日も来る日も、この町を訪れる人々に話をしている。 2015年、何かに導かれるように南三陸を訪 …

「日本人だと伝えても、とくにメリットがないんです」サンフランシスコの今と、日本人としての危機感

土曜日の朝。サンフランシスコで人気の「Garden House Cafe」というお店へ行った。 韓国系アメリカ人がやっているカフェらしく、おばちゃんが優しく接してくれた。お客さんの3割くらいは韓国系だ …

「海の京都」伊根の舟屋を目指して。春の自転車旅「ツール・ド・天橋立」

GWの最初の三連休は、直前まで何も予定が入らず、この際どこかへひとり旅をしようと決めた。でもどこへ行こう。 そんなとき思い出したのが、「海の京都」だった。 京都というと清水寺に金閣寺に、という京都駅周 …

10枚の写真が伝える「アジア最後のフロンティア」ミャンマーの今

3月16日から23日まで、ミャンマーへ行っていた。 旅の経緯についてはこちらの記事に書いた。 玉川聖学院のスタディーツアーに同行したのだが、この記事では学生たちに関することは一度脇に置いて、10枚の写 …

世界遺産に登録決定。「祈りの島」五島列島と野崎島の旧野首教会

旅を仕事にしていると、おすすめの旅行先や行ってみたい場所について、ときどき尋ねられます。「日本で行ってみたい場所は?」と聞かれて、この数年間答えていたのが、長崎県の五島列島でした。 今回「長崎と天草地 …