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【“ニッポン”の発信基地 Vol.2】ABC Cooking Travel の挑戦

投稿日:2016年3月8日 更新日:

ABC Cooking Studio といえば、今や誰もが知る日本最大級の料理教室である。

そのグループ内の ABC Cooking Travel が、最近おもしろい取り組みを始めた。

外国人観光客向けの築地見学ツアーを行い、さらに銀座のクッキングスタジオに移り、手巻き寿司など和食の料理体験レッスンをするというものだ。

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現在、そのモニターツアーを毎週火曜日に開催しているというので、早速ツアーに同行して取材を行った。

朝9時半、築地の本願寺前で集合。今回の参加者は、バルセロナからお越しのスペイン人カップルだ。バーネットさんとスサナさん。日本は初めてで、約2週間の滞在。東京で過ごしたあと、大阪・京都・奈良へと移動するそうだ。

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案内人の諏訪部さんは、たくましい旅人である。2014年2月から1年間、女ひとりで世界一周をし、39カ国を回ったそうだ。

さて、人間、地元のことは、近過ぎて意外とよく知らないものである。日本へ来る外国人なら、まず間違いなく築地へ足を運ぶというが、東京に暮らしている自分は、ほとんど築地へ行くことがない。

場内市場へ足を踏み入れるのも、今日が初めてだった。今年中に豊洲に移転することが決まっているので、訪れることができてよかった。この世界最大の魚市場では、「ターレー」と呼ばれる荷役用の車が凄まじい勢いで行き交っていた。

見たこともない巨大な貝やマグロの解体作業に、バーネットたちも興味津々。

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案内したい場所が多いためついつい急ぎ足で歩いていると、「写真を撮りたいからもう少しゆっくり歩いて」と言われてしまった。なるほど、日本人である自分たちにとっては当たり前の景色かもしれないが、観光客である彼らにとっては珍しい。彼らのペースに合わせるのが良いようだ。

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やってみて、フィードバックを受けて、改善して、またやってみる。その繰り返しで、進化していく。取材しながらも、新規事業のおもしろさを感じていた。ヒントは現場にある。

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再び外へ出て、だし巻き卵とワサビを買った。これを持って、今度はタクシーで銀座へ移動。バーネットは自動で閉まるタクシーのドアに感動していた。

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会場となるABC Cooking 銀座ファイブスタジオである。

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エプロンと帽子を装着し、いよいよ料理体験! 今度は英語を話す料理の先生が登場。

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本日のメニューは、手巻き寿司、手毬寿司、そしてだし巻き卵だ。

まずは酢飯を作る。ぼくがご飯をかき混ぜている間、バーネットがうちわで扇いでくれた。「暑いだろ?君を扇ごうか?」とご機嫌だった。

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先生がだし巻き卵を作るのを見たあと、今度は3人が順番に挑戦。なんだかアトラクションみたいで楽しい。ぼくも初めての体験だったが、教わった通りにやれば、そんなに難しくなかった。家でもやってみよう。

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「日本のオムレツは甘いんだな。スパニッシュオムレツはポテトやベーコンも入れるんだぞ」

「ミソスープはわかるけど、ミソって一体なんなんだ? 大豆なのか? ワオ」

なかなか良い反応をしてくれる。

最初は少し戸惑っていた二人も、だんだんリラックスしてきて、笑顔が増えてきた。だし巻き卵が完成したときはみんなで拍手をして喜んだ。

バーネットは料理をする彼女にメロメロの様子だ。

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「手毬寿司」は、初めて聞いた言葉だった。ラップの上に、マグロやサーモンを置き、その上にご飯を乗せる。ラップでギュッと形を整えれば完成。手毬のようだから手毬寿司。そのままだけど、簡単でおいしい。

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ワサビをする体験も、外国人には珍しかった。

そしてお盆に盛り付けて、いよいよ完成だ!

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ニュージーランド人のダニエルさんがこのタイミングでやってきた。彼は日本語を勉強中の学生だ。「この前桜餅を作ったよ」と話していた。

手巻き寿司もだし巻き卵も、とてもおいしかった。料理体験はさすがABC Cooking のノウハウが生きていると感じた。進行に無駄がない。

食べ終わって、一息ついて12:30。日本人である自分にとっても、新鮮な体験で、とても充実した3時間だった。修了書をいただいた。

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身近に外国人観光客のご友人がいたら、ぜひこのツアーを教えてあげてほしい。きっと忘れられない体験となるはずだ。

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