ひょんなきっかけから、ジョージア州に住むアメリカ人のDanというおじさんとメル友になった。3日前に突然メールが送られてきたのがきっかけだった。Danは自転車旅とクラフトビールをこよなく愛す人間で、これまでにイギリスやスペインやアメリカ西海岸のブルワリー(ビール醸造所)を自転車で巡りながら旅してきたそう。
そして次の旅の舞台は、日本。
東京から大阪まで、各地のクラフトビールを飲みながら自転車で旅するそうだ。
「東京から大阪の間には、どんなクラフトビールがあるのだろうか?」
そう思ってネットで検索していたら、なんとぼくのブログに遭遇し、プロフィールに書いてあったメールアドレスを見つけてメールを送ってきたというのだ。
「君が東京から大阪まで、クラフトビールを飲みながら歩いたコースと、ほぼ同じコースを自転車で辿ろうとしている。おすすめのクラフトビール情報を教えてほしい」
「もちろんです。ぼくはあなたのような人と話をしたくて今サンディエゴで英語を勉強しているんだから」
「おお、私はサンディエゴ出身なんだよ」
そして何度かメールでやりとりするうちに、仲良くなった。
彼はぼくがこれから自転車で旅しようとしているカリフォルニア州とオレゴン州のクラフトビール事情、自転車旅事情に精通していて、
「ポートランドからフッドリバーまでの道は私の大好きなコースだ」
と教えてくれた。
ぼくは「フッドリバー」という地名をそのとき初めて知った。
「フッドリバーは知らなかったな」というニュアンスを伝えたくて、
「I don’t know Hood River.」とメールの文面を打っていたとき、たまたま英語の先生が近くにいた。
事情を説明していたら、
「Yota, その場合は I don’t know Hood River. じゃないわ」
「え?」
「I don’t know about Hood River.」
「about があるのとないのでは、意味がどう違うの?」
「たとえば、I know him. と I know about him. の違いを見てみましょう。
I know him.(彼と知り合いだ)
I know about him.(彼と直接会ったことはないが、ある程度の情報がある)
という意味合いになるのよ。
「うわ、全然違うじゃん!」
同様に、
I know New York.(ニューヨークへ行ったことがあり、知っている)
I know about New York.(ニューヨークへ行ったことはないが、ある程度の情報がある)」I know the restaurant.(そのレストランへ行ったことがある。常連です。)
I know about the restaurant.(そのレストランへは行ったことがないが、存在は知っている)歴史上の人物や有名人について話すときなどは、とくに注意が必要。
I know Mozart.(モーツァルトと知り合いだ)
I know about Mozart.(モーツァルトについて知っている)ということになるので、ぼくがハイドンでもない限り、I know Mozart. は完全に間違いとなってしまう。
今回の話に戻そう。
「もしもYotaがフッドリバーという地名を知っていて、行ったことがないだけなら、
I don’t know Hood River.(フッドリバーへは行ったことがない)
でOKだけど、聞いたことすらなかったのであれば、
I don’t know about Hood River.(フッドリバーについてある程度の情報もない→知らなかった)
となるのよ」
「So, I need to write to him, “I don’t know about Hood River”.」
「That’s it!」
「All right!」
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