ブログ

飢え

投稿日:2016年1月12日 更新日:

いま、ぼくの頭の中は月末に控える「ツール・ド・九州」のことでいっぱいです。

「この町が面白そうだから、どうにか立ち寄れないか」

「ここの道路は路面が凍結している可能性があるから、万が一に備えて鉄道が通っているこっちの道を走ろう」

「宮崎にはあの人が住んでいるから、泊めてもらえないか」

など、目標に向かって考えを巡らせている時間が楽しいです。

でも、ぼくは過去の経験から知っています。このチャレンジが終わったあとに、猛烈な虚無感と脱力感に襲われることを。

大きな目標があるときは、日々を過ごすのは簡単です。そのことだけを考えていればいいから。難しいのは、それが終わったあとに、どう自分をモチベートできるか。燃焼したあとは、自分を見失いやすいです。

「ツール・ド・九州」が終わったら、しばらくまとまった休みはないから、大きなチャレンジはできません。でも、小さな挑戦は続けていきたい。前橋まで自転車を漕いでみて、今まで人に会ったり、のんびりカフェで過ごしていただけの普通の週末でも、チャレンジすること、命を燃焼させることは十分できるとわかりました。

だから、週末は小さな挑戦を積み重ねていきたい。そのときに、スタンプラリーのように、達成感の得られる何かがほしいです。たとえば、「関東の温泉を制覇する」とか、「JR全線に乗車する」とか、積み重ねていった先に達成感が得られることが見えないと、ぼくの場合、継続は難しいです。単発の挑戦では、どこかで飽きてしまう瞬間が訪れます。

週末野心家になりたい。「ツール・ド・九州」が終わったあと、何を新たな目標に据えるか。今はそれを考えています。

汗をかいて、文章を書くこと。それは変わりません。

週末の挑戦だから、関東近辺から出るのはなかなか難しい。だから、関東近辺でもできる挑戦がいい。何か軸を持って、毎週末の挑戦を繰り返していきたい。

「毎週末、100km先の温泉を目指して自転車を漕ぐ」でもいいし、「毎週末、100km先の絶品和菓子を目指して自転車を漕ぐ」でもいい。何か、自分の中でしっくりくる目標がほしい。

挑戦に飢えています。バイタリティーの全てを注げる対象がほしい。もう無理、と倒れるような挑戦を、もっともっとしていきたい。

ときには潰れてもいい。


失敗するくらいが、ちょうどいい。成功することは素晴らしいけど、成功してしまったら、限界の位置がわからない。本当の限界を知りたい。知ったうえで、努力して乗り越えていきたい。思いっきり負けて、思いっっっっきり勝ちたい。「ちくしょー!」と叫びたくなるような、「よっしゃー!」と雄叫びをあげるような、そんな。

挑戦は続く。

-ブログ

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

司馬遼太郎さんが与えてくれた視点

『項羽と劉邦』も、中巻を読み終え、ようやく下巻。これは、初めて中国大陸を統一した秦の始皇帝が死んだ後、劉邦が項羽を破り、漢帝国を成立させるまでの話です。 ぼくは地名が出るたび、それが中国大陸のどこなの …

フリーランスの罠と、大切にしたいこと

一般的な話ではなく、あくまで自分自身の問題としてだけど、 フリーランスになっても、罠はある。 ① できることだけをやってしまう とりあえず食っていかないといけないから、今持っているスキルで、仕事をする …

【ツール・ド・箱根】人の予想はアテにならない。やってみるまで、わからない。

【ツール・ド・箱根】 二子玉川~箱根・芦ノ湖〜小田原 120km 1月16日(土)朝6時、箱根を目指して自転車を漕ぎ出しました。 しかし、途中で道を間違えていることに気付かず、10kmも余分に走るこ …

「あなたが経験したことは、この世のどんな力も奪えない」(『夜と霧』を読んで)

20世紀を代表する名著と言われる『夜と霧』を読み終えました。 それはそれは、人間の本質に迫る素晴らしい作品でした。 著者はアウシュヴィッツ強制収容所ほか、数々の強制収容所に収容されていた著名な心理学者 …

【ツール・ド・クラフトビール 第1ステージ】茅ヶ崎で奇跡が連発!

アメリカ人Danさんと、クラフトビールを巡る自転車旅! ツール・ド・クラフトビール 第1ステージ 二子玉川 〜 川崎 〜 鎌倉〜 茅ヶ崎 70km 旅の経緯と概要はこちら! ・ ・ ・ 旅の相棒、Da …