インタビュー

「待ちきれない朝、お届けします」起業家・平井幸奈さんがグラノーラに込める愛

投稿日:2015年12月23日 更新日:

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「いらっしゃませ〜!どうぞご試食ください。新食感のグラノーラです」

二子玉川高島屋の地下1階、食料品売り場の小さな一角で、ひとりひとりに声をかけながら、グラノーラの試食を配っている女性がいました。株式会社フォルスタイル代表取締役、平井幸奈さんです。

通り過ぎるお客さんにも、一生懸命声をかけている姿が印象的で、「少しでも多くの人にこのグラノーラを知ってほしい」という気持ちや愛情が伝わってきました。

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早稲田大学に入学し、飲食店でアルバイトをするうち、料理の世界に魅せられた平井さん。大学2年の夏休みには、ワーキングホリデー制度を利用し、オーストラリアのシドニーにあるカジュアルダイニングレストラン「Bills」の本店で働きました。

しかし、店は経験豊富なシェフばかりで、ほぼ未経験の平井さんは、最初は言葉が伝わらないこともあり「帰れ」と言われたこともあったといいます。しかし、「料理を勉強するために来たんだから」と雑用をこなしながらキッチン用語や調理方法を覚え、最後は努力が認められて総料理長のアシスタントまで任されたそうです。

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帰国してから料理教室を開き、ケータリングやカフェのプロデュースなどを手がけました。1カ月に1度、日曜日に営業していないカフェでフレンチトーストのカフェを開いたところ、1カ月前から100人の予約でいっぱいになったそう。そして「単発じゃなくて、自分の店として継続していきたい」と開業を決意。

大学3年で起業し、2013年9月に日本初のブリュレフレンチトースト専門店「Foru Cafe」をオープン。現役女子大生の起業家ということで大きな話題になりましたが、ぼくが本当に驚いたのは、その後の展開のうまさと速さ、そして本物にこだわる姿勢でした。14年11月にシチュー専門店「ForuStew」を限定オープンしてまた話題をさらったかと思えば、今年の4月には黄金比グラノーラ「FORU GRANOLA」をオープン。まだ今年大学を卒業したばかりの23歳です。

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今力を入れているのは、グラノーラ。

「私たちのこだわりは、無駄なものを一切いれず、ジューシーでかりっと爽やかであることです」

基本はオンラインショップでの販売ですが、ときには出店も。新宿高島屋を皮切りに、複数の高島屋で期間限定の店頭販売を行ってきます。二子玉川の高島屋では、明日12月24日(水)まで出店しています。

さらに2016年1月には、シンガポールでの出店も決定。マリーナベイサンズの向かいのマリーナスクエアで販売するそうです。シンガポールにお住いの方、ぜひ訪ねてみてください!

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グラノーラは全8種類あり、「抹茶クランベリー」や「抹茶ホワイトチョコレート」などの味もあるので、日本発の抹茶グラノーラとして、海外でも人気が出るのではないでしょうか。試食させていただきましたが、とてもおいしかったです!

「私は子どもの時から漠然と「とにかく幸せになりたい!」って思っていて(笑)。お店を立ち上げたのもその一環だったんですが、最近になってその意識が「幸せにしたい」に変わっていることに気づきました」

「敵をなぎ倒すような激しい強さじゃなくて、敵も味方も包みこむような優しい強さがほしいです」

無理のない自然体で、数々の名言を残す平井さん。尊敬する起業家のひとりとして、今後も挑戦を応援していきたいです。

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ぼくもグラノーラ、買っちゃいました。人気のクランベリー味。

明日の朝が待ちきれません!

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