異例の会期延長が続いた、プラハでの『スラヴ叙事詩』展
2015年3月。プラハのヴェレトゥルジュニー宮殿。扉を開けた瞬間、あまりの作品の大きさに息を呑みました。
アルフォンス・ミュシャ(ムハ)の最高傑作『スラヴ叙事詩』全20作品の特別展示は、世界中の美術ファンが唸る内容でした。美術ファンでなくとも、ミュシャファンでなくとも、これだけは一度見てみたいと、そのためにチェコへ旅行するお客様もいました。
そして、私は幸いにも添乗員として、この『スラヴ叙事詩』展を鑑賞するツアーに同行させていただきました。
最大で6m×8mという巨大なキャンバスに、スラヴ民族の歴史が美しく描かれています。ミュシャが「生涯の大作」と位置付けた重要な作品で、16年という歳月をかけて制作された超大作です。
通常、この作品はプラハから電車で4〜5時間かかるモラフスキー・クルムロフという辺鄙な場所にあるのですが、それがごそっとプラハにやってきました。
当初は2013年9月までの展示予定だったのが、あまりの人気により、2013年12月まで延長→さらに2014年12月まで延長→さらにそれでも収まらず、2015年12月までという異例の再々々延長が決まった特別展となったのです。こんな話、聞いたことありません。
チェコ国外・世界初公開の場所が、なんと東京・六本木!
その『スラヴ叙事詩』全20作品が、はじめて国外に持ち出されました。
記念すべき場所として選ばれたのが、なんと東京! 六本木の国立新美術館です。
2017年最高の美術展と言っても過言ではない「ミュシャ展」が、いよいよ本日、3月8日から始まりました。会期は6月5日までです。
私は実際にプラハでこの展示を見れて、心底感動しました。満たされました。
美術ファンでなくとも、絶対行ってください。絵画に興味がなくても、must go レベルです。こんな貴重な機会、二度とありません。価値を感じるのは後からでも遅くなりません。
息を呑む美しさです。