目次
ヨーロッパ自転車旅の経緯
世界最高の自転車レース「ツール・ド・フランス」に憧れて、高校1年生のときにロードバイクに乗り始めました。大学入学後は自転車旅にハマり、3年生の夏には2700kmを走り、西日本を一周しました。
この旅は、昔からの地図好きが高じて、自分の住んでいる神奈川県横須賀市から九州まで一本の道でつながっているのかどうかを確かめたい、という気持ちがきっかけとなって始まりました。日本地図は本当に正しいのだろうか、とも思っていました。
走行中、車のサイドミラーにぶつけられたり、足がつって車道側に倒れてしまい、危うく車に轢かれそうになったこともありました。辛かったこと、嬉しかったこと、全て毎日ブログに書き込んでいました。
旅を終えた直後、全然面識のない方から、
「あなたのブログを読んでいました。あなたの挑戦を見ていて、私も諦めていた夢に対してもう一度挑戦しみようと思いました。ありがとうございました」
というメッセージをいただき、とても驚きました。なぜなら、自分は誰かを励ますために走ったり、ブログを書いたりしていたわけではなく、好きなことを夢中でやっていただけだったからです。
そのとき初めて、「西日本を自転車で旅するだけでこんなに影響力があるんだったら、もっと広いヨーロッパを走れば、より多くの人に夢や感動を与えられるかもしれない」という考えが浮かびました。
旅の資金をスポンサーで集める
この考えを実現すべく「2010年の夏は、西ヨーロッパを一周する」と決意しました。100万円以上の旅費を集めるのに十分な時間がなかったぼくは「企業や個人にスポンサーを募る」という方法を考えました。
当時ニュースになっていた「若者の海外旅行離れ」という問題を、自分の旅を通して少しでも改善できないだろうか。スポンサーで資金を集めて自転車で西ヨーロッパを一周すれば、多くの同世代の学生をブログに惹きつけられる。そこで旅の魅力を存分に伝えれば、旅に出たくなる若者を増やせるかもしれない。
そんな想いを「ツール・ド・ヨーロッパ」と題した企画書にまとめ、協賛を求めて企業や個人を回りました。数ヶ月間で300名以上の方々と、15社の企業から協賛していただくことができました。
(参考記事)【ツール・ド・ヨーロッパ】スポンサーを獲得した「旅の企画書」を公開!
企業からは、往復航空券、ロードバイク、一眼レフカメラ、サングラスなどを提供していただけることになりました。当時書き続けていたブログも、学生ブログランキングで1位になりました。自分の活動を通して、旅に対する関心だけではなく、夢や野心を持った学生が一人でも増えてほしいと思い、挑戦を続けました。
旅のルートと全記録
2010年8月2日から2ヶ月間で、西ヨーロッパ12カ国を周遊しました。以下をクリックしていただけると旅の詳細を読むことができます。
ドイツ前編
(0)成田空港〜ハイデルベルク(ドイツ)
(1)ハイデルベルク〜フランクフルト
(2)フランクフルト〜ヴィースバーデン
(3)ヴィースバーデン〜マインツ〜ボン
(4)ボン
(5)ボン~ケルン~デュッセルドルフ
オランダ・ベルギー編
(6)デュッセルドルフ~アムステルダム
(7)アムステルダム
(8)アムステルダム~ロッテルダム
(9)ロッテルダム~アントワープ
(10)アントワープ~ブリュッセル
(11)ブリュッセル
イギリス編
(12)ブリュッセル~ロンドン
(13)ロンドン~マンチェスター
(14)マンチェスター(オールドトラフォード)
ポルトガル編
(15)マンチェスター~ロンドン~リスボン
(16)リスボン~ロカ岬~シントラ
(17)コインブラ~ポルト
(18)ポルト
スペイン編
(19)ポルト~サンティアゴ・デ・コンポステーラ
(20)サンティアゴ・デ・コンポステーラ~マドリード
(21)マドリード~バレンシア
(22)ブニョール(トマト祭り)
(23)バレンシア~カステリョ・デ・ラ・プラナ~バルセロナ
(24)バルセロナ(美術館巡り)
(25)バルセロナ(ガウディの作品群)
(26)バルセロナ(ヌーディストビーチ)
(27)バルセロナ~ジローナ
(28)ジローナ〜オロト
(29)オロト~フィゲレス
フランス編
(30)フィゲレス~ペルピニャン→ナルボンヌ
(31)ナルボンヌ(カルカソンヌ)
(32)ナルボンヌ~ベジエ~ニース
(33)ニース
(34)ニース、ヴァンス
イタリア編
(35)ニース~モナコ~ヴェンティミーリア~ジェノヴァ
(36)ジェノヴァ~モデナ
(37)モデナ~ボローニャ
(38)ボローニャ~イモラ~リミニ
(39)リミニ~サンマリノ共和国
(40)リミニ~ボローニャ~フィレンツェ
(41)フィレンツェ観光
(42)フィレンツェ~サン・ジミニャーノ
(43)フィレンツェ~ヴェネチア
(44)ヴェネチア~パドヴァ
(45)パドヴァ
(46)パドヴァ~ミラノ
スイス編
(47)ミラノ~ブリーク(スイス)
(48)ブリーク~ヴェヴェイ
(49)ヴェヴェイ~フリブール
ドイツ後編
(50)フリブール~バーゼル~フライブルク(ドイツ)
(51)フライブルク~ストラスブール(フランス)
(52)ストラスブール~メッス
(53)メッス~ルクセンブルク
(54)ルクセンブルク~トリアー
(55)トリアー~ヴォルフスブルク
(56)ヴォルフスブルク~シュテンダール
(57)シュテンダール~ベルリン(ゴール)
旅を終えて
旅行中は毎日が濃く、様々な出会いと感動の連続でした。
しかし、旅を実現させるまでの努力や苦労もまた、自分にとって大きな財産となりました。ごく個人的な強い想いであっても、人を動かし、お金を動かし、ほんの少しかもしれませんが、社会を動かせることがわかりました。
大人になっても純粋な気持ちで、まだまだ夢中になって何かを追い続けていきたいです。