2017 クラフトビール 東海道五十三注ぎ(東京〜大阪600km徒歩の旅)

歩いて東海道五十三次の旅 振り返り

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今回の旅についてのメモを箇条書きしていきます。丁寧に書こうとすると時間がかかるので、煩雑でもいいから、忘れないうちに思ったことを書き留めておきます。必要なときにここから要素を引っ張り出せるように。
・約600km
 
東京から大阪まで、総歩行距離は592km。歩いたのは22日間で、京都で1日だけオフ。少ない日で20km、多い日で32km歩いた。一日平均で約27km。歩数は一日あたり約4万歩。
 
・クラフトビールの熱気と可能性
 
クラフトビールの盛り上がりを感じた。地方にもファンは多い。とくに静岡。訪れたお店には、昨年オープンしたというお店も多くあった。東京でブームになったクラフトビールの熱は、確実に今、波となって地方に広がっている。急速に。アメリカ人やドイツ人が、沼津や御殿場や岡崎でクラフトビールを作っていたりする。水の良いところに、良いビールが生まれる。だから、地の利を活かせる。東京じゃなくてもいい。醸造所は、むしろ地方にあるから生きる。そこでしか飲めない樽生なんて、旅と相性がいいじゃないか。
 
一方で、クラフトビールが嫌いな人もいた。「あんなのはビールじゃない。キンキンに冷えた、キレのあるビールがいいんだ」と。好みだから、それはそれでいいと思う。そういうのも含めて、肌で感じられたのはよかった。
 
・思ったより、ゆっくり考えられない
 
20日間も歩いていれば、これからの人生のことについて、ゆっくりと考えられるだろう。そう思っていた。それが、肩が痛い、脚が痛いなどで、あまり考えられなかった。歩き終われば、ビールを飲んで、ブログを書いてで、もういっぱいいっぱい。
 
英語を勉強しようと思って、持って行った単語帳。意味なし。本を読みながら歩くという、平成の二宮金次郎は、30分で幕を閉じた。あんなの無理。よそ見してると危ないし。
 
代わりに、良かったのは英語のPodcast。ラジオを聴くように、ただ英語を聴いていた。何もしないよりはマシだろうし、歩くのにも負担はなかった。
 
・ビールを飲んだ後に文章は書けない
 
無理。お酒弱いし。何度か意識を失った。でも一応、ブログは毎日更新した。かなりしんどい作業。歩くことと同じくらい、書くことがキツかった。
 
・足が痛い
 
アキレス腱がピキっと切れそうになる感覚が何度かあった。今は良くなった。途中、何度か股関節も痛くなった。足の裏は常に痛い。マメとかはあまりできなかった。膝も悪くならなかった。後半は慣れてきた。
 
・昔の人はすごい
 
江戸時代、早い人は14日ほどで、東京から京都へ歩いたそう。一日40km前後を歩いたということ。わらじで、しかも昔はもっと悪路だったはず。峠には、山賊もいた。東海道を歩くということは、命がけの旅だった。それなのに、すごい。ほんの200年前までは、誰もが歩いていた。今は、歩く人なんていない。みんな電車や飛行機を使う。多分、便利になった分、人間はどこかで弱くなっている。
 
・おいしかったクラフトビール
 
58杯飲んだ。いちばんおいしかったのは、四日市で飲んだ一杯。
伊勢角屋麦酒(三重)とStill Water(アメリカ)がコラボして作った限定醸造のクラフトビール「Spring Fever」
今まで飲んだ、どのクラフトビールとも異なる、独特の味わい。あれはうまかった。もう一度飲みたい。
 
あとは、京都麦酒の「蔵のかほり」も爽やかでおいしかった。
 
あと、沼津のベアードビール。「スルガベイ インペリアルIPA」
 
このあたりが、個人的なベスト3かな。
 
・映像の可能性
 
生中継のおもしろさを感じた。テレビだとリスクが大きくてできないことかもしれない。旅行との相性の良さ。海外でやったらもっと楽しい。あるいは日本でも、外国人と一緒にいたら、もっとおもしろかったはず。映像を流すことで、解説をしたり、添乗員の経験が生きる面も。ただ、自撮り棒だけではブレるので、ブレない装置は必要。次回は買っておく。自転車にとりつけてもいい。
 
・東海道沿いの友達は意外と多かった
 
全23泊中、
友人宅・知人宅 14泊
ネットカフェ 6泊
民宿・ビジネスホテル 3泊
 
半分以上は、誰かの家に泊まらせていただけた。ありがとうございました。愛知県の御油では、静岡のクラフトビール屋さんで知り合った店員さんのご実家に宿泊。思わぬ出来事でした。
 
・印象的なエピソード
 
三島でのこと。おばあちゃんのために、ぼくに会いに来た方(6日目参照)
関のお風呂で出会った方(17日目参照)
 
・日本一周、徒歩の旅にむけて
 
いつか、歩いて日本一周してみたいと思っている。まだ実現するかどうかもわからないけど、とりあえず東海道を歩けなかったら日本一周なんて無理なので、そのトライアル(お試し版)としての東海道五十三次だった。だから、これから考えていることに比べたら、600kmなんて小さなこと、という認識だった。
 
一応、歩けたから、あとは休みながら歩き進めていけば、日本一周もできるだろう、という実感。しばらく模索していきたい。
 
ただ、荷物を無くして、走れたら楽。歩くのは遅くてもどかしい。本当はランニングがいい。だからこれは半分妄想だけど、サポートチームを作って、荷物は車で運んでもらいながら、ランニングで移動というのはどうか。その方が期間は短くなるし、機動力も上がる。その土地土地で、協力をお願いすれば、できなくもないような気もするけど。そこまでして何がしたいのか、それさえきちんと打ち出せれば。
 
・帰りは2時間半
 
新幹線、速すぎて酔った。文明の進歩。22日間歩いたのはなんだったんだ。
 
でも、東海道を歩いた人、あんまりいない。日本の大きさが、肌感覚でわかるのって、お金では買えない価値だ。
 
・『蘇生』はもう必要ないのかもしれない
 
Mr.chirdenの『蘇生』という歌を、大学3年生の自転車旅のときに聴いて以来、ずっと自分の支えとしてきた。社会人になって、思うようにいかないことが続いたとしても、決して諦めずに、いつかは自分の好きなことを仕事にするんだ、蘇生するんだと、この歌を聴くことで、自分を保っていたところがある。
 
特別な想いがあったから、いつ聴いても、心に響いた。だけど、この旅をしているときは、少し感動が薄れていた。きっとそれは、悪いことではなく、仕事を辞めてこの旅をしている時点で、すでに自分が蘇生した証拠なのだと思った。今の自分には、もうこの歌は必要ないのかもしれない。さらに先へ進むための音楽が必要なのかもしれない。
ひとまず以上です。まだまだ書き切れていないこともあるので、話の続きに興味があれば、クラフトビール屋さんにでもお誘いください。

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