ブログ

食いつながない勇気

投稿日:

昨日、久しぶりに銀行へ行ったら、預金が思ったよりも少なくてゾッとしました。

(あれ・・・もう少しあったような)

このままニートの状態が続くと、あと数ヶ月で底を尽いてしまいます。サラリーという固定収入のない不安に、早速押しつぶされそうになりました。

自由な発想を持てることが、自分の良さのひとつだと認識しています。しかし、どうも収入面の不安が頭の片隅にでもあると、フレキシブルな思考が阻害されるようです。不安のない状態で自由な発想を持つためには、最低限の収入をガツッと稼がないといけないかもしれません。フリーランスになった初期の段階では、あまり内容にこだわらずに、割り切った仕事もしていこう。徐々にシフトしていけばいい。

と、昨夜までは思っていましたが、

今朝、考えは変わりました。

朝6時から13kmのランニングをしてきました。帰ってきてiPhoneを開くと、メッセージが届いていることに気づきました。

人気ブログ「大人になってから学ぶサッカーの本質とは」を運営するKeiさんからでした。

この記事読んで、なんか洋太さんに共有しとこうと思いました

という言葉とともに、記事のURLが送られてきました。『嫌われる勇気』の著者でもある、ライターの古賀史健さんの記事でした。(ちなみに古賀さんの『20歳の自分に受けさせたい文章講義』も名著です)

「つなぎ」の仕事から自由になるために。|古賀史健|note

響いた箇所を引用します。

でも、これはなかなか表現がむずかしいところなんですけど、ぼくらライターが「食いつなぐ」ための仕事を続けていたら、ぜったいに先細りしちゃうんですよ。

ライターの仕事はただでさえ利他的というか、あふれ出る自分の思いを作品に昇華させるアーティストとは違って、誰かの思いを昇華させるのをお手伝いする仕事なので、根っこのところにその誰かへの「好き」がないと、ぜったいにうまくいかないものなんですね。好きになったあのひとのためにがんばる、みたいな軸がないと。

ところがここに「食いつなぐ」という別の軸が入っちゃうと、どうしても心がブレる。好きになる努力をあきらめ、好きになることをしないまま、お金のためにお仕事しちゃう。結果、でき上がる原稿もつまんないものになっちゃう。好きじゃないひとのために書いた原稿なんて、おもしろくなるはずがないんです。

だから金銭的な意味で「食いつなぐ」とか、対クライアント的な意味で「関係をつなぐ」とか、そういうモチベーションで仕事に臨んでると、いつまでたっても次のフェーズにいけない。ぜんぶが「つなぎ」の仕事になっちゃう。

理想論に聞こえるかもしれないけど、やっぱり儲けってのは「あらかじめ確保する」ものではなく、「あとからついてくる」ものだと信じる勇気が必要だと思うんです。

(まずい、このままでは貯金が尽きてしまう。仕事の内容はどうであれ、とにかく稼いで食いつなごう)

と不安に煽られて考えてしまった自分に、ドンピシャに響きました。

ぼくにも、「この人の考え方を、自分が言葉にして紹介しなければいけない」という内から湧き上がるような気持ちでインタビューをしていた経験があるため、古賀さんのおっしゃっていることはよくわかりました。

お金よりも、やはりその気持ちを大切にしよう。不安だし、とても勇気のいることだけど。でも、きっとお金はあとからついてくる。自分を信じること。自分のやりたいことを信じること。

初心に返ります。ありがとう、Keiさん!

-ブログ

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

成功すれば世界初。ブラインドセーリングによる太平洋横断に挑む岩本光弘さん

「全盲のセーラーが、ヨットで太平洋を横断する」 成功したら世界初となる偉業に挑む、岩本光弘さんと再会しました。アメリカから一時帰国中でした。 岩本さんは、2019年2月24日に米サンディエゴを出発し、 …

帰国後の仕事について

アメリカにやって来たものの、あまりにも早く時間が過ぎていくので、少しずつ帰国後のことも考え始めています。 いくつか、前々からいただいている仕事のお話もありますが、まだ保留中です。 自分でも新しい仕事を …

no image

美しい。ただそれだけでいい。

この前、Twitterに流れてきた花火の写真がなんとも美しかった。 花火写真のこれまでのベストを見せて欲しいというリクエストを頂いたので、再掲になりますが四枚あげます。来年以降これ以上の写真が撮れれば …

すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる

3年ほど前の話だが、池上彰さんが、とある講演会でこんな話をしたそうだ。 昨年、他の先生たちとアメリカに視察に行きました。ハーバード大学の近くのウェルズリー女子大学(ヒラリー・クリントンやオルブライト元 …

飢え

いま、ぼくの頭の中は月末に控える「ツール・ド・九州」のことでいっぱいです。 「この町が面白そうだから、どうにか立ち寄れないか」 「ここの道路は路面が凍結している可能性があるから、万が一に備えて鉄道が通 …