東京を拠点に活動中のメイクアップアーティスト、イシイ ハナコさんの経歴は少し変わっています。
4年制の大学を卒業後、化粧品メーカー入社。4年間働く間にメイクアップのトレーニングを受け、美容インストラクター、講師として活動。
その後、メイクの更なる技術向上のため、彼女はロサンゼルスへ渡ります。特殊メイクの本場、ハリウッドにあるCINEMA MAKEUP SCHOOLに通いながら、テレビ番組や授賞式などを始め、メイクアップを多数経験。
そして2014年、拠点を日本に移し、現在はフリーのメイクアップアーティストとして、モデルや歌手の撮影に同行しています。
「日本のメイクアップアーティストは、自分自身のメイクにあまり力を入れず、ナチュラルメイクの人が多いんですよ」
「どうしてですか? せっかくすごい技術があるのに」
「アーティストさんに嫉妬されちゃうからです。でも、私は違うと思うんですよ。たとえば、いくら服を勧められても、全然おしゃれじゃない店員さんから買おうって思わないじゃないですか。メイクも、自分自身がしっかりとメイクして、『この人はこういうメイクをするんだ』っていうのを見てもらった方がいいと思うんです」
「おっしゃる通りだと思います。今後やりたいことはあるんですか?」
「私のように、日本のメイクアップアーティストの専門学校ではなく、アメリカの学校で学んだという人は、結構多いんです。でも、そういう人は日本で働き口を探すのがすごく大変なんです。私はたまたま前職のツテがあったからよかったんですけど、せっかく本場で学んできたのに、仕事を探すのに苦労している人を見るのがとても残念。だから、まずは自分がこの分野で力をつけて、知名度をあげて、そういう子たちのために道を作りたいんです。メイクアップアーティストのアカデミーを作ったり」
「それから、化粧品の開発も自分で携わりたいと思っていて、今いろいろと模索中です。自分がプロデュースした最高の化粧品で、メイクアップできたら最高じゃないですか。だから中村さん、化粧品に詳しい方などがいたら教えてくださいね」
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