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ぼくが投資を始めた理由(1)NISA、iDeCo、株、ときどきビットコイン

投稿日:2019年6月7日 更新日:

先日、金融庁が「年金はあてにならないので資産運用で老後資金2千万円を」と言い出して、これまで貯金や預金しかしてこなかった人も、徐々に投資の必要性に目を向けるようになってきたのかなと感じます。ここ最近、ぼくの周りでもお金に関する話題が増えてきたし、本屋さんの投資関連の本も随分場所を占めるようになりました。

それなりに収入のある人や、定年まで勤めるつもりの人は、そこまで心配しなくても済むでしょう。だけど今は転職が当たり前の時代だし、非正規雇用に最低賃金に消費税率にと何かと不安の増す話題が多く、そしてぼくのようなフリーランスの人口も年々増加しています。

退職金をあてにできない人たちにとっては、「65歳の時点で2000万円用意しときなさいね。年金だけじゃ暮らせないよ」と言われても、なかなか大変な問題です。

国が国民全体に向けて「資産運用」という言葉を使ったことも珍しいのではないしょうか。ぼくは国民の意識が変わる大きな転換点だと感じました。「投資をやるつもりはない」と言っていた人も、「もうそんなこと言っている場合じゃないのかも」と思い直すきっかけになったかもしれません。

日本人は学校や社会で、お金に関する教育をほとんど受けません(だから親に投資経験があるかないかは、子どもにとって大きな差になり得ます)。

大半の人は、今のタイミングでいよいよ焦り始めます。ぼくはたまたま2年前にフリーランスになり、「給料」というものが存在しなくなったので、その分早く焦り、色々と学びと実験と失敗を繰り返してきました。

本を読んだり、まともなセミナーで学ぶのはいいのですが、残念ながら怪しいセミナーや嘘のような儲け話、仮想通貨の詐欺などに引っかかってしまう人もこれからさらに増えるでしょう。とくに、退職した高齢者の方々が危ない気がしています。ぼくは職業柄、平日にカフェにいる時間が長いので、いかにも怪しそうな投資の説明を受け、よくわからなそうな顔で印鑑を押している高齢者がどれだけ多いかよく知っています。

それと少し話が逸れますが、最近ベローチェに入るたび、高齢者の多さにとにかく驚きます。ご存知の通り、ベローチェはコーヒーチェーンの中でも群を抜いて安い。以前、ある男性がお店に入ってくると、店内のグループ客と「お、来てたのか」「よー」と話し始める光景に、「なんだここは!?」と衝撃を受けました。シニアのコミュニティスペースと化しているのです。

たまたま訪れた川崎のベローチェだけだと思ったけど、都内の店舗でも同様の光景がありました。彼らは顔馴染みで、常連なのです。高齢者は悠々自適にルノワールなのかな〜と思っていたので、ちょっとビックリしました。でも、昨年末に見かけた雑誌『PRESIDENT』の「金持ち老後、ビンボー老後」というタイトルがその時なんとなく重なりました。

新しいことを学ぶなら、基本的に若ければ若いほど吸収力があります。だから今の20代〜40代の人たちは、これから学んで準備すればまだ大丈夫なはず。それよりも、リタイアして年金以外の収入がなく、「投資もよくわからないし」というシニアの方が焦りを感じている気がします。まだまだ人生長いですもんね・・・。

そして焦りを感じている人ほど、「楽して儲けたい」という罠にハマってしまう。でも怪しい儲け話に手を出してしまった結果、痛い目に遭うのは自分です。理解の程度の差こそあれ、メリットやリスクを知り、自分なりの判断基準をしっかりと持って投資を行うことが大切だと思います。

そこで、もともと「投資」に対して怪しいとか怖いと思っている側の人間だった自分が、ひょんなきっかけから数年前に投資信託(NISA)を始めて、その後つみたてNISA、iDeCo、株式投資を開始するに至った背景を、記憶を頼りに、正直に書いてみようと思いました。あと、ビットコインの失敗談ほか笑、「こうしておけばよかったな」という反省点もあります。

「こうしたら得する」という絶対的な情報は、もちろんありません。「絶対に儲かる」話なんてそもそもありませんから。ただ、それでもぼくが投資を辞めないのは、この数年間自分なりに試すなかで、たとえば100万円が1年後に、高い確率で103万円とか105万円になっていくものだとは理解できたからです。

長期で見れば複利効果もあるし、投資によって利益を生み出す確率はさらに上がりそうです。また、「100万円が翌日に50万円になってしまった」みたいなリスクを恐れている人は、そういう金融商品に手を出さなければいいだけの話です。金融商品にも色々ありますから。

まだ勉強中の身なので、専門的なことは説明できないし、また説明する気もありません。あくまでぼくが書きたいのは、「投資に対する自分の意識が変化していったこの数年間の過程」です。その過程をシェアすることによって、読者の方々に何らかのきっかけを与えられたらいいなと思っています。やるやらない、良い悪いはご自身で判断してください。

きっかけは、母に半ば無理やり勧められたNISA

フリーランスになるまで、ぼくは6年弱、旅行会社で働いていました。給料はみずほ銀行に振り込まれて、使うときだけいくらか降ろす。お金に関しては、それだけのことしか考えていませんでした。年々給料は上がるものと思っていましたが、期待以上に上がらず。社会人6年目になっても手取りは約20万円。なかなかの現実です。

ただ、様々な国に行ける仕事だったから、「海外にタダで行けて、おまけに給料ももらえるなんて最高じゃないか」と自分を励ましていました。そこまで物欲がなかったし、お金もあまり使わない性格なので、収入に関してメチャクチャ大きな不満があったというわけではありませんでした。海外添乗員としての出張が長いときは日本でお金を使わないので、貯金も少しずつ増えていました。

もっと年収の良い企業に入ることもできたかもしれません。でも今になって思えば、給料がさほど高くなかったからこそ、フリーランスになるハードルが下がっていました。もしも毎月うん十万円ももらっていたら、フリーになる勇気はなかなか持てなかったと思います。だって現実問題、フリーランスになって最初の数ヶ月は、貯金を切り崩すだけで全然収入がなかったから。やることがないから東京から京都・大阪まで歩いて旅していました。その旅のおかげで仕事が入ったんですけどね笑

それはさておき、2015年、サラリーマン4年目の年です。

母から「NISAをやった方がいい」と突然言われました。

「にーさ?何それ?」

金融の知識が皆無だったぼくは、何を言っているのかさっぱりわかりませんでした。当時は経済ニュースもほとんど見ていなかったし、世の中のことにとにかく疎かった。

「NISA」「投資信託」「年間120万円」「積み立て」「非課税になる」などの言葉が母の口から飛び出したと思います。でもぼくには、馴染みのない言葉ばかりでした。

そもそも母もNISAについて深く理解していたわけではなかったので、なおさら理解に苦しみました。うちの両親は、「銀行に預けていれば金利で増えた」時代を長く過ごしました。投資しなくても問題がなかった分、お金の増やし方に関しては詳しい知識を持っていませんでした。

でも、知人にファイナンシャルプランナーの平賀さんという方(ぼくのこともいつも応援してくださり、大変信頼できる方です!)を紹介していただき、NISAについて始め方を教わったそうです。

「とにかく、お前もNISAをやった方がいい」

「そう言われても、何が何だかわからないのに」

正直、「お金が増えるらしい」くらいの、知識とも言えない知識のまま、始めることになりました。

母に取り寄せた書類を渡され、気付いた時にはSBI証券のカードができていました(※ちなみにぼくはSBI証券でNISA、iDeCo、株式投資の全てを運用しています。一括で管理できるので証券会社は統一することをお勧めします。もしSBI証券で口座開設される際は招待メール送るのでメールまたはメッセージをください!手数料が安く、使いやすく、何かわからないことがあれば画面の見方などは教えられます!)。

そして「セブンイレブンに行って、セブン銀行から100万円その口座に入れなさい」と言われ、その通りにしました。

初めは半信半疑だったから、その100万円がどこかへ消えてしまうんじゃないか、詐欺とかじゃないだろうか、とかすごい不安にかられました。当然そんなことはないのですが笑

でもやっぱり、意味がわからないのにNISAを始めることほど、モヤモヤすることはありません。本当に怪しいものではないのか? やっぱり疑問が多く残ります。

その頃、ちょうど母が「今度平賀さんに会いに行くから、そこで一緒に説明を受けよう」と誘ってくれ、話を聞きに行くことになりました。

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