ブログ

【第1ステージ】無名の大学生が「スポンサーを集めて自転車で西ヨーロッパを一周する」という夢を実現した話

投稿日:2015年10月22日 更新日:

「日本は、本当に地図通りに存在しているのだろうか」

地図帳を眺めるのが好きだったぼくは、中学生の頃から漠然とこんな疑問を抱いていた。
「日本は、本当に地図通りに存在しているのだろうか。地図通りに、道はつながっているのだろうか」
大学生になっても、その疑問はずっと頭の片隅にあった。こんな疑問はバカげているし、多分、日本は地図通りになっている。けど、自分の目で確かめてみたいと思った。2009年の夏、ぼくが大学3年生のときだ。
「一冊の日本地図帳を持って、家のある神奈川県横須賀市から九州まで、自転車で行ってみよう」
もちろんそれは、日本に無数にある道のうち、ほんのわずかに過ぎない。でも、もしも九州までの道がこの地図通りに繋がっていたら、ぼくはこの地図を信じることにする。自分の中で、そう決めた。
生まれて初めての一人旅だった。高校生の頃から好きだった世界最高の自転車レース「ツール・ド・フランス」にあやかって、この旅を「ツール・ド・西日本」と名付けた。ルートはこんな感じだ(当時作成した地図)
f:id:yota1029:20151022205805j:image
ぼくは出発の日(2009年8月12日)まで、電車の中や授業の合間など、毎日のように地図帳を眺めては、旅の計画を立てていた。
しかし、出発が近づいたある日、些細な事件が起きた。
授業の休憩中、隣に座っていた学科の友達Sくんに話しかけられた。
「ちゃいにー(ぼくのあだ名)、さっきからなんで地図帳見てるの?」
「夏休みに、横須賀から九州まで、自転車で行くんだ」
その後に続くSくんのひと言に、普段温和なぼくは珍しく、強い怒りを覚えた。しかし彼には感謝したい。その言葉があったから、今の自分があると思う。

-ブログ

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

高雄からの一報

今朝、台湾第2の都市・高雄の高校で日本語を教えているジミー先生からメッセージと写真が届きました。 「先週の木曜日は卒業発表会でした。今日は彼らの卒業式です。うちの日本語学科も今日で終わります。皆に夢や …

阪急交通社「たびコト塾」にて、台湾一周の旅(環島)について話してきました

今日は阪急交通社さんで講演してきました。前回はアメリカ西海岸の自転車旅がテーマだったので、今回は台湾一周について。 台湾の旅の話について話すのは初めてだったので、新たにプレゼン資料を準備しました。また …

【第2ステージ「バカじゃないの? そんなの、無理に決まってるじゃん」】無名の大学生が「スポンサーを集めて自転車で西ヨーロッパを一周する」という夢を実現した話

「夏休みに、横須賀から九州まで、自転車で行くんだ」 そう話すと、Sくんは言った。 「バカじゃないの? そんなの、無理に決まってるじゃん」 「え、なんでそう言い切れるんだよ。じゃあ、Sはやったことあるの …

no image

フィーリングの合う人たちと

この人と一緒に働きたいとか、この人の活動を応援したいって思うのはどんな人なんだろうと考えたときに、自分の場合それは能力の高さや地位の高さではなく、結局フィーリングが合うかどうかで決まる。そう言うと曖昧 …

飢え

いま、ぼくの頭の中は月末に控える「ツール・ド・九州」のことでいっぱいです。 「この町が面白そうだから、どうにか立ち寄れないか」 「ここの道路は路面が凍結している可能性があるから、万が一に備えて鉄道が通 …