読んでみた

『君たちはどう生きるか』を読んで

投稿日:

昨日、『君たちはどう生きるか』という本を読みました。

毎日本屋さんへ行くので、以前から話題になっていることは知っていました。でも、ただの流行本だと思って、長らく読もうともしませんでした。

しかし、ふと気になって数ページめくり始めたら、止まらなくなり、一気に読み切ってしまいました。色々な感情が湧き上がり、最後は涙目になりました。

君たちはどう生きるか

君たちはどう生きるか

posted with amazlet at 18.04.21
吉野源三郎
マガジンハウス
売り上げランキング: 135

 

読む人によって感じることは異なるでしょうが、感想をひとことで言うと、「人と人の、心の通った手紙(言葉)のやりとりは尊い」ということ。

そして無性に悔しくなったのは、ぼくもかつては主人公のように、よく悩み、純粋で、まっすぐな生き方をしていたのに、いつからか、「妥協」するようになってしまったこと。

「社会はこういうものだ」「人生はこういうものだ」という、諦めのような感覚に、徐々に蝕まれていった。

「大きな挑戦をして、社会に影響を与える人間になりたい」とも思っていました。でも、何かをやるたびに、後ろ向きな言葉もかけられたりして、少しずつ挑戦することが億劫になったり、恐れを感じるようになってきました。そんなとき、「まあまあ、このくらいでもいいかな」と妥協したくなることがあります。

どうしてこうなってしまったのか、どうしたら以前のような気持ちに戻れるのか、あるいは戻る必要があるのか、ないのか、色々考えることがあります。

そしてこの本を読んだとき、少なくとも過去の自分の習慣の中に、この先に進むヒントはあるなと感じます。何か新しい能力が必要なわけではなく、ただ思い出せばいい。

小綺麗な文章を書くだけではなく、自分の心で感じたことに対して、もっと素直に、もっと泥臭く向き合っていこうと思います。そんな気付きを与えてくれる本でした。

-読んでみた

執筆者:

関連記事

夜9時を過ぎたらタクシーで帰る? 中山マコトさんが唱える「逆説」の思考法

2001年に独立されて以来、フリーの広告・販促プランナーやコピーライターとして活躍されている中山マコトさんは、安月給だったサラリーマン時代から、夜9時を過ぎたら自腹を切ってでもタクシーで帰るようにして …

「人の好奇心は誰にも否定できない」ぼくがカオスから学んだこと

「家を出るとき、右足から出るか、左足から出るかで、その後の人生は変わるのだろうか」 高校生の頃、駅へ向かって歩きながら、そのことについて真剣に考えたことがある。右足の一歩と左足の一歩、歩幅はわずかに異 …

諦めないという「選択」

2010年の西ヨーロッパ一周自転車旅の際に協賛してくださった源奈々さんが、今回の旅でもカンパしてくださった。先ほど感謝を伝えたら、こんな返信をいただいた。 「もう一度こんな日が来るなんてね。それがどん …

緊急ではないけど、重要なこと

スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』という本の中に、緊急度と重要度による「時間管理のマトリックス」が登場します。 ・緊急かつ重要なこと(第1領域) ・緊急ではないが、重要なこと(第2領域) ・緊 …

福沢諭吉がアメリカの文明に驚かなかった理由

アメリカの文明に驚かなかった福沢諭吉 勝海舟や福沢諭吉がアメリカ西海岸に辿り着いたのは、1860年のこと。 エジソンが電球を発明するより19年も前のことで、まだ電灯の時代はきていない。しかし、電信はあ …