アメリカ人Danさんと、クラフトビールを巡る自転車旅!
ツール・ド・クラフトビール 最終ステージ(第3ステージ)
沼津 〜 原 〜 由比 〜 静岡市 70km
旅の経緯と概要はこちら!
いよいよ最終日。Danさんの旅は大阪まで続くが、ぼくが一緒に走るのは今日までだ。
沼津を出発してまず向かったのは、東海道の宿場町のひとつ、原。
たまたま前職の同期の実家が原にあり、今年1月に東海道を歩いて旅した際、ご両親が泊めてくださった(その日のブログはこちら)。
実は今朝ホテルを出る際、ふと思い出して、その植松さんに電話をかけた。
「もしもし。あの、中村洋太ですが、覚えていらっしゃいますか? 以前、東海道を歩いていた際にお世話になりました。実は今、・・・
・・・ありがとうございます!では、30分後くらいに伺いますので!」
そしてDanさんと一緒に、少しだけご挨拶に伺った。
突然の訪問にもかかわらず、植松さんご夫妻は歓待してくださった。地酒をプレゼントにいただき、Danさんは大喜び。さらに、
「松林を抜けると、海沿いに良いサイクリングロードがあるから、そこを走るといいよ」
ご主人が素晴らしい情報をくださり、自転車で案内してくれた。
「Wow! Great road!!」
そこは本当に最高の道で、Danさんはとても気に入っていた。
ぼくはここで、ポートレート写真を撮った(この記事の最後に載せます)。
由比では、生桜えびを食べさせたくて、今年1月にも訪ねたお店へ入った。
桜えびを生で食べられるの
しかしDanさんが感動したのは、「以前東海道を歩いて
そうです。それはぼくです笑
三保の松原へ立ち寄った。松と海が美しい。そして、運良く雲が取れて、富士山の山頂も見えた。
16時過ぎ、静岡駅に到着。まずは事故もなく、ここまで無事に自転車で案内できてよかった。ひとつ役目を果たせた。
しかし、ここからが本領発揮である。Danさんに最高の思い出を作ってもらうための、「トモダチ大作戦」だ。
茅ヶ崎でも沼津でも友達が来てくれたが、静岡でも声をかけたところ、10人近くの友人が集まってくれた。
その多くが、今年1月に静岡で出会った人たち。それもまったくの偶然の出会いだった。
また、東京の友人である五十嵐くんからも、夕方メッセージが届いた。
「こんにちは!自分もまた今仕事で静岡駅周辺にいます。もしよかったらDanさんにお会いしたいです!」
その30分後には彼と会えて、一緒に飲むことになった。五十嵐くんは今年1月にも、ぼくが歩いて浜松に着いたとき、「今たまたま出張で浜松にいるんですけど・・・」と連絡をくれて、そこで再会した。
「Yota、いったい何がどうなっているんだ? 君には偶然を起こす不思議なパワーがある。茅ヶ崎でも、昨日の町でも、一緒に旅をしていると、毎日偶然の出会いが起きている。信じられないよ。君が羨ましい」
さらに、昨日沼津で案内してくれた久保山さんが、今日も静岡で案内してくれた。彼はぼくらを案内するために、二日連続で会社の休みを取ってくださったのだ。それを話したら、Danさんは言葉を失っていた。「Really? Oh…」
駿府城を通り、AOI Brewingのビアガラージへ。
ここで、店員の福島さんとも再会した。ぼくは彼との出会いがきっかけで、愛知県の御油で彼のご実家に泊めていただいた(その日の記事はこちら)。
そして、すっかり仲良くなった中島さん、横山さん、植村さんたちも続々とお店にやってきた。
「おかえり!中村くんが静岡に来たら、会わないわけにはいかないだろ!? Danさん、Nice to meet you!! 静岡へようこそ!はっはっは!ビールはうまいか?」
年齢は関係ない。テーブルは大盛り上がり。みんな英語で一生懸命話しかけてくれたので、Danさんもとても嬉しそうだった。
2軒目は、これも思い出の場所。クラフトビアステーション。
数日前、店長の小島さんが、「ぜひ来てください!」とご連絡をくださった。
そしてお店へ入ると、カウンターに南條さんが!
「中村さんのFacebookを見て、ここで待っていました!」
以前このお店に立ち寄った際、この南條さんが、
「もしかしてクラフトビールを飲みながら東海道五十三次を歩いている方ですか?」
と声をかけてくださらなかったら、静岡でこんなにたくさん友達はできなかっただろう。
ここから、ぼくの前職の先輩の世良さんも合流。彼女は英語が堪能だから、それも良かった。
そして畳み掛けるように、中島さんから、サプライズプレゼントが。
「Oh! Great!!」
なんと昨日解説したばかりの、広重の『東海道五十三次』全55作品のカード。しかも英語解説付き。
最高のプレゼントに、本当に嬉しそうだった。
いつの間にか、もう23時を過ぎていた。Danさんは翌日浜松まで走るので、この辺で終わりしないとキツいだろう。
「そろそろホテルへ戻ろうか」
と尋ねると、意外な答えが返ってきた。
「・・・ごめん。もう少しここにいさせてくれないか?」
「え、本当に? 明日も走るのに、大丈夫?」
「みんなと話すのが楽しいから、まだ帰りたくないんだ」
「おお、それなら良かったよ」
正直、Danさんの変化に少しビックリした。というのも、Danさんはいつもぼくの提案を素直に受け入れる人で、あまり主張しない人だったから。
「楽しいからもっとここにいたい」という主張は、驚きでもあり、喜ばしいことでもあった。
深夜0時、ホテルで彼と別れた。
「Yota、本当にありがとう。この3日間は、アメイジングでファンタスティックだった。信じられない。Yotaの友人も、みんな素晴らしかった。なんとお礼していいのかわからない。日本が大好きになった。どうもありがとうございました」
「You are welcome! I am also happy to see you!」